車種整理後も残るCLAセダン
同ブランドでは、製品ラインナップを簡素化する取り組みの一環として、コンパクトモデルの数を7車種から4車種に削減する計画を持っている。販売継続される4台の車両のうちの1台がCLAセダンで、ガソリンエンジンモデルに加えて、電気バージョンも導入する予定だ。そのほかの3台は、CLAシューティングブレーク、コンパクトSUV「GLA」、そして兄貴分「GLB」となる。また、Bクラスミニバンの後継モデルが登場するかどうかは不明だが、期待はできない。代わりに、ベイビーGクラスとして「リトルG」が計画されている。
メルセデスが「最も手頃なセダン」として、「コンセプトCLAクラス」披露してから約1年が経過したが、最新プロトタイプをみると、最も安価なベンツのセダンは、もはやコンセプトカーではなく、ほぼ生産モデルに近いと言えそうだ。
同ブランドは先日、フランス南東部のヴィラ・ノアイユで開催された第39回イエールフェスティバルで第3世代CLAをプレビューした。だが、米国の同社のウェブサイトには、CLAはセダンのカテゴリには掲載されていない。それは「クーペ」であるためであり、次世代モデルでもそれは変わらないだろう。急勾配のルーフラインはそのままで 、「ベイビーCLS」の雰囲気を与えている。
CLA次期型は、基盤となるメルセデスモジュラーアーキテクチャ(MMA)が内燃機関と完全電動パワートレインをサポートすることはわかっている。プロトタイプをよく見ると、リアフェンダーに充電口らしきものが配置されているほか、フロントエンドの完全ガード具合、リアバンパーに排気口が見当たらないなどの理由からこのプロトタイプがEVだと思われる。
技術仕様は公開されていないが、コンセプトはWLTPサイクルで466マイル(750km)の電気走行距離を約束。また、2つの水冷式バッテリーパックを積み、1つはより安価なリン酸リチウム化学、もう1つはエネルギー密度を高めるために酸化ケイ素陽極を採用している。さらに、800ボルトの電気アーキテクチャにより、15分の充電で248マイル(400キロメートル)の走行が可能になることも判明している。
CLA新型のワールドプレミアは、今後数ヶ月以内とみられ、発売されれば、最近アップデートされたアウデ「A3セダン」や、近々初公開される予定の次世代BMW 2シリーズグランクーペと競合することになるだろう。