現在のマツダ人気を牽引してきた主力モデル「マツダCX-5」【最新国産SUV 車種別解説 MAZDA CX-5】

16年にデビューし、息の長いモデルとして人気の「マツダCX-5 」。程よいサイズ感と洗練されたスタイリングは誰もが好感を持つ定番と言える。毎年、弛まず施された改良でコンパクトなSUVとしてはこれ以上ない満足度。乗り心地、使い勝手、性能とも進化がどこまで続くのかまだまだ楽しみなクルマである。
REPORT:佐野弘宗(本文)/小林秀雄(写真解説) PHOTO:神村 聖/平野 陽

大人4人が快適に乗れる空間 年次改良で走りや装備は熟成

現行CX-5は発売から7年以上が経過するが、昨年もマツダの国内ベストセラーだった。当初はCX-60を事実上の後継車としてフェードアウト予定ともいわれたが、その衰えぬ人気に、マツダが心変わりしたとかしないとか。

エクステリア

都市型SUVらしい流麗なプロポーションは今なお健在。撮影車の「XD Field Journey」はオールシーズンタイヤを標準装備するなど、各グレードの個性を表現した装備が採用されている。最小回転半径は5.5m。

今ではCX-60(や海外専用のCX―50)とは別の正真正銘の次期型CX-5の開発が進んでいると、まことしやかに囁かれるようになった。CX-5の人気が衰えない最大の理由は〝ちょうどよさ〞だろう。

インストルメントパネル

グレード別に10.25インチもしくは8.8インチのセンターディスプレイを標準装備。Apple CarPlayのワイヤレス接続機能にも対応する。写真のライムグリーンの加飾は現行ではサテンクロームめっきに変更されている。

ボディサイズはRAV4やエクストレイルよりコンパクトだが、カローラクロスよりはゆったりしており、大人4人でも十分に快適で、荷室もほぼどんな趣味にも対応できる広さだ。さらに、上級のディーゼルでも価格はほぼ300万円台に収まる。

居住性

マツダらしく毎年のように地道に改良やアップデートが続けられてきたのも特徴で、アウトドアイメージを強めた「フィールドジャーニー」というグレードは以前のCX-5では考えられなかった存在である。プラットフォームは最新のCX-30などより旧式となるが、先進運転支援システムも大きく見劣りはせず、年次改良で最新のUSB-C端子を追加するなどの改良も地味にうれしい。

うれしい装備

走行モードを変更できるMi-Driveはグレード別の設定。「XD FieldJourney」には悪路走破性を高めるオフロードモードも備わる。
後席シートのセンターアームレストは全車に標準装備。カップホルダーはもちろん、充電用のUSB端子2個が備わり、スマホの充電も簡単。
月間販売台数     1758台 (23年9月~24年2月平均値)
現行型発表      16年12月(一部商品改良 23年9月)
WLTCモード燃費    17.4 ㎞/ℓ※「XD」系のFF車

ラゲッジルーム

実際、CX-5は走らせても古さはほとんど感じないどころか、細かいところまで熟成されて、およそ気になるササクレのようなものが皆無である。人気は2.2ℓディーゼルだが、少なくとも静粛性やドライバビリティでは欧州勢と比較しても、見劣りはしない。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.158「2024-2025 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

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