北米テイストのラギッドなルックスと高い四駆性能が人気「トヨタRAV4」【最新SUV 車種別解説】

スタイリングや性能はもちろんオンロード、オフロードの別なくアクティブな印象の「トヨタRAV4」。パワーユニットはガソリン、ハイブリッド、そしてプラグインハイブリッドが揃い、ユーザーに寄り添うグレードが用意されている。ボディカラーもRAV4らしいツートンカラーが複数展開され、セレクトする楽しさも広がる。
REPORT:安藤 眞(本文)/工藤貴之(写真解説) PHOTO:中野孝次 MODEL:河辺ほのか

豊富に選べるパワートレーン 三種の4WDシステムも秀逸

2015年から展開が開始されたトヨタの新世代設計思想〝TNGA (トヨタ ニューグローバルアーキテクチャー)〞をフル搭載したSUVがRAV4。ボディのベースには、骨格配置や結合構造を理想化したGA-Kプラットフォームを採用し、エンジンにも新世代の〝ダイナミックフォース〞シリーズを採用するなど、すべてを一括刷新しており、オンロードからオフロードまで、全方位に性能を向上させている。

エクステリア

着座位置の高さは昨今のSUVの平均水準。平均的な身長の大人であれば、低過ぎず高過ぎずスムーズに乗り降りできる。 後席は足元も広めで足先の出し入れもしやすいことを実感。最小回転半径は5.7m。

RAV4のキャラクターがよく表れているのが、駆動方式の設定。「X」および「ハイブリッドX」にFFがある以外、すべてが4WDとなる。しかも4WDシステムが3種類もあるという力の入れよう。すなわち、それだけ悪路や悪天候を重視した本格派、というわけだ。

乗降性

最もベーシックなシステムが、〝ダイナミックトルクコントロール4WD〞。電子制御多板クラッチで後輪に駆動力を伝えるタイプで、2.0lガソリン車は基本的にこのシステムとなる。例外はガソリン車の「アドベンチャー」と「G〝Zパッケージ〞」。これらには〝ダイナミックトルクベクタリングAWD〞という独自のシステムが搭載される。後輪の左右それぞれに多板クラッチをもち、前後に加えて後輪左右のトルク配分も自在にコントロール。砂利道や雪道など、ハンドルを切っても前輪のグリップが足りず、外側へ膨らんでしまいそうなとき、外側後輪の駆動力を高めて、旋回力を高めてくれるのだ。

インストルメントパネル

悪路走行時に車体の傾きを把握しやすいように水平基調の意匠を採用。エアコンの温度調整や走行モード切り替えのダイヤルをはじめ、あえて武骨なデザインでアクティブな雰囲気を演出している。ハイブリッド車はメーター左が出力/回生計で「G」系や「Adventure」系は中央に7インチのTFTカラー液晶を組み合わせる。

しかも、極悪路での走破力が高い。左右のクラッチがリヤデフの差動機能も兼ねており、両方をフル圧着すると、リヤデフをロックしたのと同様の駆動形態になる。その結果、ランクルなどの本格オフロード車に近い駆動力が得られるのだ。さらにハイブリッド車には、後輪を独立したモーターで駆動する〝E-Four〞というシステムを搭載。前後のトルクを個別に制御できるため、曲がりやすさと駆動の力強さがいつでも最適にバランスさせられる。配分比は最大で前対後 までリヤ寄りにできるので、滑りやすい路面では前輪の駆動力を落とし、後輪主体で曲がっていける。

居住性

大柄な見た目から「2.0lガソリン車は非力では?」と心配になるかも知れないが、車重は1500kg〜1630kgと大きさの割りには軽量だし、最大トルクは207Nmと、 少し前の2.2l自然吸気並みに出ている。荷物満載でフル乗車となるとギリギリなのは否めないが、そういう使用形態が多いなら2.5lハイブリッドを選べば良い。居住性やラゲッジ容量はガソリン車と変わらないから、アウトドアアクティビティの荷物もしっかり積める。

うれしい装備

「Adventure 」系の内装はオレンジ色のアクセントを入れてアウトドアグッズのような雰囲気。インパネとセンターコンソールのオープントレーはできるだけ大きくし、とにかく使いやすく、がこだわり。
後席は二段のリクライニング調整を備えている。起こした状態は垂直から26度、寝かせると32度だ。絶妙なのがシートベルト上側の位置で、どちらの角度でも自然に締められるのが良い。
月間登録台数   2751台(21年10月〜22年3月平均値)
現行型発表    19年4月(一部改良 21年12月)
WLTCモード燃費  22.2km/l※PHV車

ラゲッジルーム

それでも不安に思う人は、プラグインハイブリッド車を選べば良い。車重は1900kgと重くなるが、ガソリンの4.0l自然吸気並みの最大トルクが発進するときから引き出せるから、フル乗車+フル積載でも並み居るSUVを寄せ付けない。しかも家庭で充電でき、充電した電力だけで95km走れる。実力値がこの7割だったとしても66.2kmだから、日常の使用が片道30kmぐらいなら電気だけでOK。ガソリンの高騰が続く今こそ買い時かも。

※本稿は、モーターファン別冊ニューモデル速報統括シリーズVol.141「2022-2023 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

http://motorfan-newmodel.com/integration/141

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