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TOYOTA HIACE
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NISSAN CARAVAN
室内空間に差はないが、使い勝手では充実装備のハイエースがリード
異なるメーカーのクルマにも関わらず、両車はボディサイズも室内空間もほぼ同じとなる。これは商用利用時の合理性を求めた結果の寸法だ。そのため、両車の差は装備品の有無や細かな機能の違いに現れる。
キャラバンは、5:5分割可倒式の後席は使い勝手はよいものの前後スライドはできない。また、プレミアムGXグレードを選べば、オプションで電動スライドドアが取り付けられるが片側だけだ。
一方のハイエースは、後席がやや使いづらい左右一体型だが、2段階の前後動が可能で荷室面積と居住空間を必要に応じて調節できる。スーパーGLグレードでオプションとなる電動スライドドアは両側に装着され、車内や荷室には100Vのコンセントも標準で備わる。乗用車として利便性が高いのはハイエースのほうと言えそうだ。
トヨタ ハイエース スーパーGL
ボディサイズ：全長4695mm×全幅1695mm×全高1980mm
ホイールベース：2570mm
車両重量：1770kg
タイヤサイズ：195/80R15（前後）
日産 キャラバン プレミアムGX
ボディサイズ：全長4695mm×全幅1695mm×全高1990mm
ホイールベース：2555mm
車両重量：2000kg
タイヤサイズ：195/80R15（前後）
キャラバンの新型ディーゼルエンジンは商用車らしからぬ静粛性
どちらもディーゼルエンジンのほか、2種類のガソリンエンジンが設定されているが、主力となるのは低回転から大きなトルクを発生させるディーゼルエンジンだ。
ディーゼルエンジンの最高出力はハイエースのほうが優れるが、最大トルクではキャラバンが大きく勝っている。マイナーチェンジでキャラバンに搭載された三菱製ディーゼルエンジンは静粛性にも優れ、変速機もハイエースより1段多い7速ATが組み合わされる。
ただしWLTCモード平均燃費はキャラバンの11.3km/Lに対して、ハイエースは12.4km/Lと燃費性能では依然としてハイエースが勝っている。燃費に着目するか、乗り味や静粛性に着目するかで、どちらをクルマ選ぶべきかは変わるだろう。
トヨタ ハイエース スーパーGL
エンジン形式：直列4気筒ディーゼルターボエンジン
排気量：2754c
最高出力：151ps/3600rpm
最大トルク：300Nm/1000-3400rpm
トランスミッション：6速AT
駆動方式：2WD（FR）
日産 キャラバン プレミアムGX
エンジン形式：直列4気筒ディーゼルターボエンジン
排気量：2439cc
最高出力：132ps/3250rpm
最大トルク：370Nm/2000rpm
トランスミッション：7速AT
駆動方式：2WD（FR）
キャラバンのディーゼルモデルは王者ハイエースに並んだ！
同等の仕様のグレード同士を比べると、両車の価格はキャラバンのほうが10万円ほど高い。しかもハイエースのほうが人気が高く、リセールバリューも高いためコストパフォーマンスに優れるのはハイエースと言えそうだ。
しかし、キャラバンは直近のマイナーチェンジで商品力が大きく向上した。とくに、ディーゼルエンジンは自家用車としても十分に役割をこなせる仕上がりになっており、ハイエースと同等の競争力を得たといってもよいだろう。
乗り潰すつもりならリセールを気にする必要はない。必要装備品の有無や座席数にだけ注意すれば、内外装の好みで選んでも後悔することはないはずだ。