マンタイ・レーシングが、2200ポンド(1000kg)を超えるダウンフォースを発生する992型ポルシェ「911 GT3 RS」のパフォーマンスパッケージを発表した。
マンタイ・レーシングは、ポルシェ・スーパーカップやニュルブルクリンク24時間レースなどで連覇を果たし、ポルシェのモータースポーツ活動においてトップに君臨し続けているドイツの名門レーシングチームだ。
現在の992型911 GT3 RSを運転して、不満を抱く人はまずいないだろう。しかしマンタイ・レーシングは、待望のRS用パフォーマンスキットをリリースする。そしてそれは以前捉えたスパイショットよりもさらに過激であることが判明した。
ボディキットのハイライトは、リヤウィンドウの代わりに装備された、シャークフィン付きの巨大なカーボンパネルだ。これは従来のガラスより25%軽量で、ポルシェがWECやIMSAに投入しているレーシングカー「963」を彷彿とさせる。
もちろん、エアロアップグレードはこれだけではない。ホイールアーチのガーニーフラップ、フロントバンパー側面の2つのダイブプレーン、下部のカーボンスプリッターも新しくなっている。スプリットタイプのリヤウィングには大きなエンドプレートが装着されるほか、リヤディフューザーはワイドでフィンも長い。また、ディスク型のカーボンホイールカバーは後輪周りの空気の流れをスムーズにする。
性能面では、911 GT3 RSはノーマルでも1900ポンド(860kg)という驚異的なダウンフォースを生み出すが、マンタイのキットは時速177マイル(285km)で2205ポンド(1000kg)以上ダウンフォースを発生する。
当然、この強大なダウンフォースを受け止めるにはハードなサスペンションが必要だ。そのため、キットにはフロントが30%、リヤが14%硬くなった特別なスプリングと、3つのモードで電子的に調整でき、トラックモードを手動で調整できるダンパーが装備される。
マンタイ・レーシングは、ニュルで標準のRSが持つ6分49秒3のタイムを「大幅に改善」すると公言している。悪天候のため今のところ公式ラップを記録できていないというが、新レコードが出るまでそう時間はかからないだろう。