日本市場発売は2025年夏
スズキは「ジャパンモビリティショー2023」で、「eVX」コンセプトをワールドプレミアしたが、その市販型となるのが「eビターラ」だ。また、日本市場でお馴染み「エスクード」の海外版となる「ビターラ」の電気自動車バージョンでもある。
エスクードは、コンパクトSUVの先駆者として1989年にデビュー。現行型となる4台目は2015年に発売、ハンガリーで生産され日本に輸入される形で導入されていた。2024年4月に国内販売を終了することが発表されていたエスクードだが、実質的に電動モデルとして日本市場復活することになる。また、トヨタへ電動SUVのOEM供給を発表していることから、e-ビターラのトヨタバージョンも発売されることになるだろう。
捉えたプロトタイプは、ボディ全体をカモフラージュしているが、グローズしたグリルが確認できるほか、eビターラに似た「X」字型LEDデイタイムランニングライトの一部も見てとれる。
側面では、コンセプトに似たくぼみのキャラクターラインを備えているが、より緩やかな傾斜のルーフが確認できる。またリヤエンドには、量産型であるコの字型LEDテールライトが露出、全幅ライトバーと接続されるかは不明だ。また、コンセプトのスプリットタイプのルーフスポイラーは、従来のデザインに新設計されていることもわかる。
量産型では、BEV専用に新開発した「HEARTECT-e」アーキテクチャーを採用、ボディサイズは全長4300mm×全幅1800mm×全高1635mmで、コンパクトボディながら広い居住空間を実現する。また、悪路での走破性のみならずよりパワフルな走りを提供する電動4WD「ALLGRIP-e」も採用されるだろう。
パワートレーンは、エントリーモデルがシングルモーターを積み、49kWhバッテリーを搭載、上位モデルでは61kWhバッテリーを搭載、全輪駆動バージョンには、デュアルモーターと、61kWhバッテリーを搭載し、1回の充電により最大500kmの航続距離を実現する。
キャビン内では、フルデジタルインストルメントクラスターとインフォテイメントシステムが一体化したワイドディスプレイを搭載するが、コンセプトより巨大化されているようにも見える。また、フローティング・センターコンソール、プレミアムインテリア、ADAS、360度カメラなどが期待できそうだ。
eビターラの日本市場発売は2025年夏に予定されている。