新時代の物流を支えるUDトラックスのクオンが『トミカ』に登場!

発売から50年以上、半世紀を超えて支持される国産ダイキャストミニカーのスタンダードである『トミカ』と、自動車メディアとして戦前からの長い歴史を持つ『モーターファン』とのコラボレーションでお届けするトミカと実車の連載オールカタログ。あの『トミカ』の実車はどんなクルマ? /トミカ × リアルカー オールカタログ / No.31 UDトラックス クオン

No.31 UDトラックス クオン (荷台ルーフ開閉/希望小売価格550円・税込)
No.31 UDトラックス クオン

それまでの『No.31 トヨタ カムリ スポーツ 覆面パトロールカー』に替わって2024年12月の第3土曜日に『トミカ』に加わったのが『No.31 UDトラックス クオン』です。

UDトラックス クオン CD 実車フロントビュー(必ずしも『トミカ』と同一仕様ではありません)
UDトラックス クオン CG 実車リヤビュー(『トミカ』と同一仕様ではありません)

クオンはUDトラックスの大型トラックで、2004年に初代モデルが登場して以来、日本国内外の大型トラック市場で重要な役割を果たしてきました。初代クオンは「輸送の効率化」と「環境性能の向上」をテーマに掲げ、エンジンやトランスミッションの革新技術を導入したモデルとして高い評価を得ました。その後、輸送業界のニーズが多様化・高度化する中、さらなる進化が求められた結果、2017年にデビューした2代目クオンでは、より高い燃費性能、先進安全装備、そして快適なドライビング環境を実現するべく、設計が大幅に刷新されています。

2017年に登場した2代目クオンは、初代モデルの良さを受け継ぎつつ、環境性能、燃費性能、安全性、ドライバーの快適性を徹底的に向上させ、大型トラック市場に新たな基準を打ち立てるべく設計されたフラッグシップモデルです。このモデルは輸送業界の効率化と安全性向上へのニーズに応えるべく、多くの先進技術が採用されています。

強力で燃費・環境性能に優れた13LのGH13ディーゼルエンジン。

エンジンには8L 直列6気筒ターボディーゼルエンジンのGH8F、同じく11LのGH11、13LのGH13が採用されており、各エンジンの燃費・環境設計の徹底は当然のこと、初代モデルから続く、大型トラックではUDトラックスが世界初採用した『FLENDS(フレンズ)』と名付けられた独自の排気ガス浄化システムにより、日本の厳しい排ガス規制をクリアしています。この技術は燃費性能の向上にも寄与するため、ユーザーにとってのランニングコスト削減にも貢献しています。さらに幅広くトルクを発生させるエンジンの最適化設計、高速走行時の燃費性能の強化。エネルギー効率を最大化するための車体のエアロダイナミクス設計や車両全体の軽量化などで、燃費および環境性能のさらなる向上がはかられています。

大型トラックだが、簡単に快適にそして燃費や環境にやさしく走らせることができるのもクオンの大きな魅力だ。

またトランスミッションには、自動マニュアルトランスミッション(AMT)の『ESCOT(エスコット)-VI』が搭載されています。これはシンプルな操作性と燃費効率を両立させたシステムで、ドライバーが必要に応じてマニュアル操作に切り替えることも可能です。さらに、省燃費走行を支援するECO(エコ)モードを備え、坂道発進補助機能により重い貨物を積載した状態でもスムーズな発進を可能にしています。GH11エンジン ESCOT-Ⅵ搭載車にはECOモードにECO+モードが追加されており。道路状況に応じた省燃費走行を提供。同じく装備された先読み機能のフォアトラックにより、高速走行時、登降坂路での燃費向上をサポートします。

安全性能も大幅に進化しており、前方衝突警報装置、トラフィックサインリコグニション(道路標識認識サポート)、オートハイビーム、ドライバーモニター、LDP(車線逸脱抑制機能)、LKA(車線維持支援機能)、スマートトラフィックアイブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)、スマートBSIS(側方衝突警報装置/R151法規対応)、スマートLCS、ドライバーアラートサポート(ふらつき注意喚起装置)、LDWS(車線逸脱警報装置)など、先進技術から生まれた安全システムが搭載されています。また、耐フェード性、放熱性の高いディスクブレー キを全車に採用するなど、すべての基本性能に安全への配慮が盛り込まれています。

ドライバーの使いやすさを研究して作られたクオンのコクピット。

さらに、2代目クオンはドライバーの快適性にも徹底して配慮されています。ステアリングの重さに適切なトルクを付加して速度や積み荷、 路面状況などに左右されない安定したステアリング感覚を実現する最新の電子制御ステアリング“UDアクティブステアリング”をはじめ、高い天井と広い空間など長時間の運転でもストレスを感じにくくドライバーの使い心地を追求したコクピット、人間工学に基づいて設計された快適な乗り心地を提供する“ベルトインシート”などの革新的な技術がドライバーに快適な運転環境を提供しています。

クオンはトラクターヘッドからダンプカーにいたるまで、幅広いバリエーションをラインアップしている。

2代目クオンは、従来車同様にトラクターヘッド、カーゴトラック、ダンプトラックなどの多彩なバリエーションを揃え、幅広い輸送ニーズに応える仕様となっています。その耐久性の高さと効率性から、物流業者からの支持を集めており、特に燃費性能や運転支援システムの進化は高く評価されています。

このように、2代目クオンは先進技術、信頼性、安全性、快適性を兼ね備えたモデルであり、業界の新たなスタンダードを確立する存在となっています。高い環境性能や運用コスト削減の効果、そしてドライバーにとっての快適性の向上など、多くの面でトラック業界における理想的なソリューションを提供する1台となっています。

このほど『トミカ』に加わった『No.31 UDトラックス クオン』は、さすがにエンジン仕様までは定かではありませんが、2代目クオンのCD 6×2 標準キャブ ドライウイング車を再現したもののようです。タカラトミーでは明らかにしていませんが、おそらく実車カタログに使用されている日本トレクス製荷台、11Lエンジン車をモデルにしたものではないかと思われます。製品は長い実車のスタイリングを『トミカ』プロポーションで手堅くまとめたものとなっています。銀色のフロントマスクまわりは、凹部を市販のロボットプラモデル用マーカー塗料の黒やスミ入れ用極細マーカーの黒などで塗ってみると一段と良い感じに仕上がるでしょう。また、荷台のルーフウイング部分は開閉可能ですので、動きのあるディスプレイも楽しめる1台となっています。

左が初代モデルのクオン、右が2代目モデルのクオン。2024年12月現在、『トミカ』ではどちらもラインアップされている。

なお、2024年12月現在、『トミカ』には『No.53 日産ディーゼル クオン ミキサー車』、『No.69 水族館トラック』、『No.90 UDトラックス クオン エネオス タンクローリー』の3台のクオンがラインアップされていますが、これらと並べてみるのも楽しいでしょう。ちなみに、この3台はいずれも初代クオンを再現したモデルになっていますので、新旧のクオンの違いを見つけるのも面白いかもしれません。

■UDトラックス クオン 25t 11Lエンジン車  CD  6×2 標準キャブ ドライウイングボディ 主要諸元(『トミカ』でモデル化した車両とは必ずしも一致しません)

全長×全幅×全高(mm):11980×2490×3070

ホイールベース(mm):7070

トレッド(前/後・mm) : 2040/1835

車両重量(kg):9000

エンジン形式: GH11TB2 直列6気筒ディーゼル・ターボインタークーラー

排気量(cc):2253

最高出力:294kW(400ps)/1600rpm

最大トルク:2000Nm(203kgm)/1200rpm

トランスミッション:6AMT(ESCOT-Ⅵ)

サスペンション(前/後) :リーフスプリング/エアサスペンション

ブレーキ(前後) :ディスク

タイヤ:(前/後) : 275/80R22.5 151/148J

■毎月第3土曜日はトミカの日!

No.98 テスラ モデル 3 (サスペンション可動/希望小売価格550円・税込)

毎月第3土曜日は新しいトミカの発売日です。2024年12月の第3土曜日には、上でお伝えしているように、それまでの『No.31 トヨタ カムリ スポーツ 覆面パトロールカー』に代わって『No.31 UDトラックス クオン』が登場します。また、それまでの『No.98 大型人員輸送車』に代わって『No.98 テスラ モデル 3』が登場します。『No.98 テスラ モデル 3』には、初回出荷のみの特別仕様(特別色)もあります。

No.98 テスラ モデル 3(初回特別仕様) (サスペンション可動/希望小売価格550円・税込)*初回のみの特別仕様(特別色)です。

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