日産が東京オートサロンに展示する3台のコンセプトモデルを先行公開!【東京オートサロン2025】

日産自動車は東京オートサロン2025に出展する3台のコンセプトモデルを先行公開した。独自の世界観を表現する3台のマシンはどのようなものなのだろうか?

2台のX-TRAILが織り成す”Chill”な空間

日産自動車は、2025年1月に千葉県・幕張メッセで開催される、カスタムカーの祭典「東京オートサロン2025」に出展する3台のコンセプトカーを先行公開した。日産の今後のアプローチやデザイン力を具現化したものであり、カスタマイズ市場への新たな提案を示すものとして、注目すべきモデルとなっている。

X-TRAIL unwind concept / X-TRAIL remastered concept

日産の主力SUVであるX-TRAILをベースに、それぞれ異なるライフスタイルを反映した独自のアプローチを追求した「X-TRAIL unwind concept」と「X-TRAIL remastered concept」という2台のコンセプトモデルは、自分の「好き」を詰め込んだ新旧2台のエクストレイルで“Chill”を感じる世界感を演出している。

波のような曲面で構成されたテラスは木材で作られている。トレーラーとして牽引することが可能。

「X-TRAIL unwind concept」では、e-POWERを搭載した現行「エクストレイル」をベースに、テラスを載せたトレーラーとともにカスタマイズし、インドア/アウトドアの境界を越え、本格エスプレッソを嗜むことを想定した贅沢なひと時を創り出す空間を演出している。エスプレッソマシンの電力消費は大きいが、e-POWERのAC電源より給電されるので問題なく作動していた。

ランチリオ社の本格的なエスプレッソマシンを搭載する。アウトドアでお気に入りの一杯を楽しむことができる。

ラゲッジに格納されたエスプレッソマシンだけでなく、車両はアウトドアを愛するユーザーに向けた仕様となっていて、キャンプやアウトドアアクティビティで本領を発揮するX-TRAILの堅牢性と多目的性をさらに強化しているのも見逃せない。

ボディはマット仕上げのカーキ色が採用され、アウトドアに調和するデザインとなっている。加えて、フロントバンパーやフェンダーアーチにはブラックのアクセントが施され、悪路走行時の耐久性を向上させている。
また、ルーフラックやテールゲートに装着可能なギアキャリアなど、実用的な装備が豊富に用意されている。これにより、大型のキャンプ用品やアウトドアギアの運搬が容易になっている。

オフロードを意識した本格的なパーツとオールブラックの塗装でタフな印象に仕上げられている。

「X-TRAIL remastered concept」は「CUBE」、「MARCH」に続く、中古車カスタマイズ第3弾として、先代「エクストレイル」をベースにカスタマイズし、アナログレコードを愉しめるような空間を演出。新たな中古車の楽しみ方を提案している。ポータブルバッテリー from LEAFを搭載し、オーディオシステムへ給電している。

オーディオテクニカ社が監修したアナログレコード機器を搭載する。

「X-TRAIL unwind concept」と「X-TRAIL remastered concept」は、それぞれのユーザーのライフスタイルに合わせてX-TRAILを進化させる試みとして注目したい。アウトドア派に特化したタフさと機能性、都市生活にマッチする洗練されたデザインと快適性の両方をカバーすることで、X-TRAILの可能性を大きく広げるコンセプトモデルだ。

暗闇で照明を灯すと”Chill”な空間を演出することができる。ラゲッジの棚は2025年の「25」を意識してデザインされている。

CARAVAN DISASTER SUPPORT SPEC.

オートサロンに出展する「キャラバン」のカスタムカー第5弾となる「CARAVAN DISASTER SUPPORT SPEC.」は、前回の東京オートサロンに展示された「NV350 CARAVAN DISASTER SUPPORT MOBILE-HUB」の進化版といっていいだろう。

前回より実用的な装備を充実させた「CARAVAN DISASTER SUPPORT SPEC.」

以前のモデルでは、自治体などでの緊急・災害時には防災拠点にもなる支援車両。「ポータブルバッテリー from LEAF」を複数搭載し、避難時のライフラインをはじめ、様々な困りごとを解決できる装備を搭載した頼りになる1台。というのがコンセプトだったが、今回は「備えるCARAVAN」として、普段は日常使いしている車両が、いざという時にサポート車両として支援に向かう。というより実用性の高いコンセプトとなっている。

普段は日常使いしている車両が、いざという時にサポート車両として支援に向かう。というシーンを想定している。

想定するシーンも具体的で、主にインフラの保守整備を行う企業などで、
・本社の支援部隊2名が現地入りし、被災された支店の活動再開をサポート。
・ホテルは稼働していない為、車内で食事や寝泊まり、事務作業を行う。
・通信、電気が来ていない状況だが、ネットを繋げて情報収集や会議を行う。
といった、“前線基地”のような状況での活躍を考えているという。

助手席側の後席スライドドアから車外に展開可能なスライド棚を装備、車外へ棚を引き出した後は広くなったスペースをオフィス空間として活用できる。

2列目シートには、車外に展開可能なスライド棚を装備、車外へ棚を引き出した後はオフィス空間として使用できる。車両部品のパーティションパイプを利用し、折り畳み可能なテーブルを設定することで事務作業が可能なスペースとなる。また、PC等の電源はオフィス空間内に設置したポータブル電源から確保可能となっている。

サイネージモニタや充電ステーションだけでなく、Starlinkによるインターネット環境確保やOA機器、照明から家電に至るまで、「ポータブルバッテリー from LEAF」から電気が必要なアイテムに給電することができる。

ラゲッジスペース部分は、棚の天板を展開することで就寝用のベッドとして活用できる(ルーフインナーバーへカーテンの設置も可能)。ラゲッジのフロアには重い荷物の移動や積み下ろしを容易にするため、低抵抗素材のフロア材を採用している。段差を利用して、互い違いに大人2名がストレスなく就寝するスペースを確保している。

ラゲッジの棚の天板は展開することで就寝用ベッドとして利用できる。仕切りカーテンや段差を互い違いに利用して、大人二人が就寝する場合でもプライパジーも確保できる。

ルーフにはヘビーデューティーラックへソーラーパネル固定具(角度調整可)、 Starlink通信アンテナ固定具を装備。車外にはスライドドアガラスのサイネージモニタによる最新情報の発信や、スマートフォンの充電、折り畳み個室での着替えスペースなどを展開することが可能だ。

角度調節が可能なソーラーパネル固定具、 Starlink通信アンテナ固定具を装備。
着替えスペースも展開可能だ。

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