2024年のFIAフォーミュラ1世界選手権(F1)では、オラクル・レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンがドライバーズチャンピオンに輝いた。
フェルスタッペンは同年に9勝を含む14度のポディウムフィニッシュを記録。また、決勝でノーポイントに終わったのはトラブルに見舞われた第3戦オーストラリアGPのみと、安定した速さを発揮し、第22戦ラスベガスGP終了時点で早々とドライバーズ選手権4連覇を確定させた。シーズンを通して437ポイントを獲得している。
フェルスタッペンの4年連続の戴冠は、レッドブルのRB20の速さにも支えられた。
RB20は“空力の鬼才”と称されるデザイナー、エイドリアン・ニューウェイによってデザインされた。
フロントはプルロッド、リヤはプッシュロッドとするサスペンション方式など、2023年に22戦中21勝と圧倒的な強さを誇ったRB19を踏襲する部分もあるが、フロントのノーズやウィング、サイドポッドの形状などを大胆に変更した。
パワーユニットは『Honda RBPTH002』。レッドブル・パワートレインズのテクニカルパートナーであるホンダ・レーシングがES以外のコンポーネントを手掛けたものだ。
RB20は開幕5戦でフェルスタッペンが4勝をマークするなど、好調な滑り出しを見せた。シーズンが進行するにつれて周囲の戦闘力が向上。サーキットによってはライバルの速さに敵わないシーンが目立つようになったが、フェルスタッペンはリタイアしたレース以外ではすべて6位入賞以上の成績を残す安定したパフォーマンスで4年連続チャンピオンを獲得した。
その一方で、僚友のセルジオ・ペレスが大苦戦。第6戦マイアミGP以降はポディウムフィニッシュはゼロと不振に陥ったこともあり、レッドブルは第23戦カタールGP終了時点でコンストラクターズ選手権獲得の可能性が消滅。最終的に同3位に終わった。
なお、レッドブルは12月18日、ペレスの離脱を発表。翌19日には傘下ドライバーのリアム・ローソンを2025年のレギュラードライバーとして起用することを発表している。