日本の四輪モータースポーツ最高峰のひとつであるスーパーGTシリーズ。“世界最速のハコ車”であるGT500クラスの脇を固めるGT300クラスでは、2024年も多種多様なマシンが活躍した。
同年のGT300クラスチャンピオンに輝いたのは、88号車VENTENY Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)だ。このマシンは最終3レースでの3連勝を含むシーズン4勝を挙げ、大逆転でチーム初のドライバーズタイトルを獲得した。
88号車を擁するJLOCは、スーパーGTの前身である全日本GT選手権(JGTC)時代から30年にわたり、一貫してランボルギーニを走らせてきた。そのエースカーである88号車には、2023年途中からランボルギーニ・ウラカンGT3 Evo2を投入している。
ウラカンGT3はランボルギーニと老舗コンストラクターのダラーラの手によって2016年に誕生した。その後2019年には改良モデルであるウラカンGT3 Evo、そして2022年にEvo2がリリースされた。
ウラカンGT3 Evo2は、“同じ部分がほぼない”ほどに先代からボディワーク全体がアップデートされている。空力特性は初代のウラカンGT3がピーキーだったものが、代を追うごとにマイルドな方向へとシフトし、より扱いやすくされているという。
エンジンは5.2L V10NA。Evo2で電子制御10連スロットル化され、エンジンブレーキの効きも調整可能なようにされている。