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日本への再導入が話題となった三菱のピックアップトラック「トライトン」だが、その故郷こそがタイである。現地には三菱自動車として最大の生産工場があり、日本向けのトライトンの製造も行われている。
2023年7月にタイでワールドプレミアを実施した新型トライトンは、全ての仕様が新型へと切り替えられており、フルラインアップを持つ日本車ピックアップトラックとしては、最もフレッシュなモデルとなった。
日本未導入グレードも多数存在!特別仕様車も登場!!
日本仕様は、ダブルキャブボディの最上位グレード「アスリート4WD」に近い仕様となっているが、タイのトライトンのボディバリエーションが豊富。基本となる2ドアの「シングルキャブ」を始め、フロントシート後部を拡大し、小型のリヤドアを追加した観音開き式ドアを持つ「メガキャブ」も用意。駆動方式は、仕様によりFRと4WDが使い分けられている。またビジネスカーなので、ベーシックなモデルにはMTの設定も多いのだ。
そのトライトンに、今夏、早くも限定車が設定された。それが「ブラックエディション」だ。その名が示すように、黒をアクセントに取り入れた特別仕様車である。「ディスラプター」をコンセプトに、スポーティかつタフなトライトンに仕上げたという。
特別仕様の内容は、エクステリアのドレスアップとなる。フロントマスクを、より精悍なブラックダイナミックシールドとし、足元には、ブラック仕上げの18インチアロイホイールを装着。ドアミラーに加え、テールゲートハンドルを含むドアハンドルがブラック仕様に。さらにサイドステップとリヤバンパーのステップには、スモークチタンのアクセントパーツが加えられた。さらにボディサイド後部には、専用ロゴステッカーが装着されている。
ベースとなるのは、「ダブルキャブプラス ウルトラ AT」だ。これはアスリートのようなドレスアップこそ施されていないが、標準車のダブルキャブの最も豪華な仕様となっている。
搭載する2.4L直列4気筒ディーゼルターボエンジンは、日本仕様とは異なるスペックのもので、最高出力184ps/3500rpm、最大トルク430Nm/2250~2500rpmを発揮する。トランスミッションは、グレード名が示すように6速ATのみ。駆動方式は、後輪駆動のみとなる。
ベース車の装備は豪華で、android AUTO Apple Car Play対応の9インチタッチスクリーンオーディオ、運転席パワーシート、レザーシート、レザーステアリング、後席用サーキュレーター、LEDヘッドライトなどに加え、オートマチックハイビーム(AHB)、前方衝突軽減機能(FCM)、ブラインドスポットワーニング(BSW)、レーンチェンジアシスト(LCA)、マルチアラウンドビューモニター(MAM)、リヤクロストラフィックアラート(RCTA)といった先進の安全運転支援機能まで備える。
FR+6速ATのみだが、装備を考えればお買い得?
ボディカラーは、「ホワイトダイヤモンド」と「グラファイトグレー」の2色となり、価格は、102万7000バーツ。日本円だと約470万円だ(1バーツ/4.57円換算)。因みにベース車と同価格なので、お買い得仕様車でもあるのだ。
展示車は、ホワイトダイヤモンドを纏ったもの。美しいホワイトのボディに、ブラックパーツが映えるスポーティなトライトンに仕上がっていた。内装も豪華仕様なので、日本のトライトンと比べても見劣りはしない。つまり、現地の比較的所得がある人向けの特別なトライトンなのだ。
一つ上のグレードとなる「アスリート」ならば、エンジンスペックも日本仕様と同等となるし、よりスポーティなドレスアップが加えられるが、同じ2WD仕様でも9万8000バーツも高くなる。約44万円差があれば、ブラックエディションのお得感も理解できる。
このように、ピックアップトラックにドレスアップ仕様が設定されるのも、タイがピックアップトラック天国であることの証といえよう。ちなみに、日本仕様のエントリーグレード「GLS」は4WDで498万800円なので、日本のトライトンは、かなりお買い得なのだ。