柔軟な足と快適なシートで乗り心地は別格「プジョー208」【最新コンパクトカー 車種別解説 PEUGEOT 208】

国産コンパクトカーに近いサイズで日本の交通事情にも馴染む「プジョー208」。プジョーらしい柔らかな足回りと前後それぞれのシートポジションのバランスは秀逸で乗り心地はハイレベル。走行安定性も高くロングドライブも快適、随所にこだわりを見せるインテリアも個性的で楽しく、どこに着座しても満足できるクルマと言える。
REPORT:渡辺陽一郎(本文)/山本晋也(写真解説) PHOTO:平野 陽 MODEL:菅原樹里亜

プジョー国内販売最小モデル ガソリンとEVの2種設定

208は日本国内で販売されるプジョーではサイズが最も小さい。全長は4095㎜、全幅も1745㎜だから、少しワイドながら国産コンパクトカーと同等だ。

エクステリア

いずれのパワートレインでも「GT 」はシャイニーブラックのホイールアーチが備わる。「All ur e」は16インチホイールで、ルーフアンテナが少し長くなるのが識別点。ルーフスポイラーは全車に標準装備される。最小回転半径は5.4m。

それでもボディパネルに独特のボリューム感があり、周囲の風景がダイナミックに映り込む。内装も個性的で、ステアリングホイールは、直進状態で上下が平らな形状だ。

インストルメントパネル

プジョーのアイデンティティともなっている「3D i-Cockpit」は小径ステアリングの上から立体的な表現をするデジタルメーターを覗き込むレイアウト。7インチサイズのセンターディスプレイはスマートフォンと連携する。

デジタルメーターは奥まった位置に配置され、運転姿勢によっては表示が見にくいから注意したい。前席の座り心地は上質だ。身体が適度に沈んだところでしなやかに受け止めて着座姿勢を安定させてくれるので、リラックスでき、長距離の移動でも疲れにくい。後席は足元空間が狭めだが、座面の角度は適度で身体のサポート性に優れている。

居住性

パワートレインは、1.2ℓ直列3気筒ターボと、e-208が搭載するモーター駆動だ。ターボの動力性能は、自然吸気でいえば1.8ℓに相当して、実用回転域の駆動力が高く扱いやすい。e-208はモーター駆動だから、アクセル操作に対して機敏に反応して、スポーティな走りも楽しめる。

うれしい装備

インパネ中央にリッド付きの小物入れがある。財布などの貴重品やパーキングチケットなどをサッとしまっておくのに使いやすい配置だ。
「e-208 GT」はEPBボタン後方のスイッチによりエコ/ノーマル/スポーツのドライブモードを選べる。航続距離を求めるならエコがお薦め。
月間販売台数     NO DATA
現行型発表      20年7月(一部仕様変更 22年4月)
WLTCモード燃費    17.9 ㎞/ℓ※ガソリン車  

ラゲッジルーム

208の全車に共通する特徴は、コンパクトカーでは乗り心地が際立って快適ということ。サスペンションが柔軟で、快適なシートとの相効果により、ゆったりとリラックスできる。峠道などのカーブではボディが大きめに傾くが、挙動の変化は穏やかで、後輪の接地性も高い。走行安定性に優れているので、安心感の伴った上質な走りを満喫できる。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.159「2024-2025 コンパクトカーのすべて」の再構成です。

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