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昨年4月、ニッチな自動車メーカー兼カスタマイザーのレズバニ・モーターは、現行のポルシェ992世代モデルをベースにした、RR1をプレビューした。そして今、その量産仕様を発表する準備が整ったようだ。
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RR1は、現代性とドライバビリティを確保。1978年モデルのポルシェ935/78と、2019年モデルの両方からインスピレーションを得ており、1970年代のル・マン24時間を席巻した伝説のレースカーを彷彿とさせるカーボンファイバーのボディパネルで装飾している。
今回予告された量産仕様では、いくつかの変更がみられる。全体的には昨年公開されたモデルと形状が非常に似ているが、フロントエンドはかなり異なったものになりそうだ。レズバニ氏によると、昨年の車にはポルシェ911のヘッドライトをタイカンのライトに似た形に改造したものが採用されていた。しかし、顧客と話し合った結果、ノーズ部分を旧型の911に近づけることに決定したという。
ティザーのひとつでは、RR1がよりフラットで直立したフロントフェイスや、よりクラシックな形状の911のヘッドライトを採用することを示唆しているが、車の後半部分には大きな変更は加えられていないようだ。つまり、張り出したホイールアーチ、そびえ立つリヤウイング、特注のリヤクォーターパネル、新設計のバンパーとディフューザーパッケージは引き続き採用されている可能性が高い。
昨年、レズバニはRR1の3つのバリエーションを約束したが、現在は方針を変え、2つのバージョンが提供されると発表した。当初に発表されていたカレラSベースのRR1 550とGT3ベースのRR1 565モデルはなくなり、代わりにRR1 600が登場する。これは最高出力600psを発揮する、カレラの3.0L フラット6ツインターボのアップグレード版を搭載する。後輪駆動を採用しており、顧客は6速マニュアル、7速マニュアル、PDKトランスミッションの中からトランスミッションを選択できるという。
またもっとパワーを求める顧客にはRR1 750を用意。この最上位モデルは、911ターボの3.8L フラット6ツインターボエンジンを搭載、最高出力は当然ながら750psを発揮する。こちらはRR1 600とは異なり、全輪駆動とPDKトランスミッションが標準装備される。
量産型は限定わずか50台、最終価格は確定していない。同社は昨年、改造車の価格はドナー車の費用を除いて14万9000ドル(約2千300万円)からになると発表していたが、物価上昇や、デザイン変更で、より高額になることも予想される。
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