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内装は使いやすく収納も豊富 シート配置や積載能力も特筆

数年前まで欧州スライドドアバンのカテゴリーはルノー・カングーの独壇場だったが、シトロエン・ベルランゴ、プジョー・リフター、そしてフィアット・ドブロが登場して、盛り上がりを見せている。すべて商用車ベースの乗用車モデルとなるが、フィアット・ドブロは2列シート5名乗りと、3列シート7名乗りの「ドブロ マキシ」のラインナップだ。
エクステリア




シトロエン・ベルランゴ、プジョー・リフターとは兄弟車種だが、ドブロのテーマはカジュアルということで、手が届きやすい価格設定となっている。しかし、なかなかどうして装備はしっかりと揃えられている。確かに兄弟たちと比べると、ユニーク装備や面白味には欠けるかもしれないが、いわゆる使いやすい装備はしっかりと奢られているのだ。
乗降性


まず、運転席まわりにはこれでもかというくらいポケットエリアが用意されており、仮にこれがお部屋紹介だったら、しっかり収納スペースが用意されていますねと、言われること間違いなしである。さらに、オーバーヘッドコンソールには、荷物の置き忘れを防ぐための覗き穴が用意されるなど、細かい気配りも利いている。ひとつひとつのポケットスペースを含め、ドアノブなども大きめにつくられているので、例えばグローブなどを嵌めていてもすんなり作業ができそうなのも美点である。他に運転席まわりでは、シフトセレクターが円盤状なのが面白いところだ。見た目にもかわいらしいが、慣れてしまえば操作性も悪くない。パドルシフトもついているので、まったく問題ないと言っていいだろう。
インストルメントパネル

続いて、2列目座席。3席独立型で、着座スタイル的には背筋をきっちり伸ばして座るようなタイプとなるが、ステッチ入りのデニム生地のような見た目はキュートだし、前席背もたれにはテーブルも用意されるほか、電源&エアコン吹き出し口もきちんとあったりして、しっかり過ごせる仕様となっている。そして、ラゲッジスペースはかなり広い。バックゲートは、ガラスハッチだけでも開閉できるタイプなので、狭い場所でもアクセス可能だ。トノボードも折り畳み式なので、ガラスハッチのみの開閉でも荷物は取れるし、またトノボードは上下2段階に設置することができるので、荷物の量や質に合わせて設定できてフレキシブル性も高い。
居住性


さて、7人乗りの「マキシ」はシート配列がユニーク。2-3-2の7人乗りなのだ。つまり3列目シートのセンターが空いているので、バックゲート側からもアクセスできてしまうのが面白い。また、2列目は独立型なのでセンターのみを倒せば、真ん中に長尺物を積めるほか、助手席も前倒しできるので左側を全部倒せば相当に長いものを運ぶことだってできる。とにかく大容量なのだ。
うれしい装備





月間販売台数 NO DATA
現行型発表 23年5月
WLTCモード燃費 18.1 ㎞/ℓ

ラゲッジルーム


そしてパワートレインは、両者ともに1.5ℓディーゼルターボエンジンに8速ATの組み合わせとなるが、トルクが300Nmとしっかり出ているので力不足の感じはなく、高速クルージングも問題ない。静粛性的にも問題ないので、ファミリーや仲間とワイワイロングドライブというのも楽しめるレベル。最低地上高も170㎜あるので、キャンプ場などでも大活躍間違いナシだろう。

