アウディは2024年秋に新型「Q5」を発表したばかりのため、寒冷地テスト中のプロトタイプを捉えたことは驚きだ。
しかし、ご覧の通りこのカモフラージュ車両がポルシェ「カイエンEV/クーペ」「911」「ボクスター」など大規模なポルシェテストグループの1台であることから、Q5がアウディではなくポルシェによってテストされていることは明らかだ。
情報によると、Q5は次世代マカンのベースになると思われることからも、このプロトタイプの下にはマカン次期型が隠されている可能性が高い。
初代マカンは2014年に登場、2024年にマカン・エレクトリックを発表。マカンに関してはEVを発売後は現行型ICEモデルを併売し、次期型以降はEVのみ発売していく計画のはずだった。
しかし、電気自動車の普及が予想よりも遅いうえに、ポルシェの多くの顧客がガソリン車を望んでいることに気が付いた。このため「内燃エンジンまたはプラグインハイブリッドを搭載した追加の車両モデルを含む製品ポートフォリオの拡大」を発表するに至った。
捉えたプロトタイプは、完全にアウディであり、エクステリアにおけるポルシェ「マカン」のヒントは何も無いが、エキゾーストパイプを装備していることから、マカン次期型ICEバージョンが投入されることがわかる。
これが本当にマカンのミュールであるならば、今後数か月うちに完全なプロトタイプが登場するだろう。また、既存の車両をベースにマカンを開発することで、開発を加速し、コストを削減できる可能性がある。
新型Q5では、新開発の「PPC」（プレミアムプラットフォームコンバスション）を採用し、マイルドハイブリッド技術の恩恵を受けている。ヨーロッパでは、最高出力204ps/150kWを発揮する2.0L直列4気筒「TFSI」ガソリンエンジンおよび2.0L直列4気筒「TDI」ディーゼルエンジンに加え、最高出力367ps/270kWを発揮する3.0L「TFSI 」V6ガソリンエンジンが用意されている。これら3つのエンジンはすべて7速DCTと、短時間に24ps/18kWのモアパワーを供給できるマイルドハイブリッド システムと組み合わせられている。
マカン次期型のガソリンエンジン仕様の登場は2027年以降と予想されるが、これらのパワートレインのいくつかは共有されると思われる。
