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私はこれまで13台のフェラーリを買ってきました。そのなかからお気に入りベスト3を選べとおっしゃるのですね?
気軽にホイホイと答えられればいいのですが、なかなかそうもいきません。私にとってフェラーリは人生を賭けた女王様ですから。
たとえばあなたがこれまで13人の奥さんを迎えたとして、ベスト3を言えますか? 言えませんよね、それは奥さんたちに申し訳ないですよね。だから私もムリです。
ただ、所有期間の長さを見ると、なんとなく見えてくるものがあるのです。やっぱり長く所有していたクルマほど、濃い思いがあったのは確かなのです。それを踏まえて、私が深く愛したフェラーリたちベスト3を挙げてみたいと思います。
1位:フェラーリ348tb(所有期間・約5年半)
「リヤサブフレーム補強で弱点が劇的改善! そこまでの道のりが濃かった」
私が最初に買ったフェラーリです。もちろん一生に一台のつもりで買いました。私が買った348は超初期型(90年式)で、ものすごい欠陥だらけ。最大の問題は真っすぐ走らないことでした。直線も真っすぐ走らないけど、コーナーではリヤが吹っ飛ぶのです。その他オルタネーターその他補器類にもいろいろ弱点がありましたけど、最大の問題は直進性。主にリヤサスの取り付け剛性に問題あると、所有4年目くらいからわかってきて、最後にリヤサブフレームの補強をやったら劇的に改善! それで「やることはやった」と考えて手放しましたが、そこまでの道のりは本当に濃かった。歴代フェラーリの中で一番ダメなクルマだったからこそ、一番深く愛することになりました。
2位:フェラーリ458イタリア(所有期間・約5年)
「あまりにも曲がりすぎてコワイ! でもそれが刺激的で最高!」
このクルマには欠点はまったくありませんでした。ただただもうUFOのように凄いクルマで、なにもかもにひれ伏して乗り続けた5年間でした。あえて弱点を言えば、あまりにも曲がりすぎてコワイことくらいで、それがまた超刺激的で最高でした。最後のフェラーリV8自然吸気エンジン、最後のピニンファリーナデザインのフェラーリです。本当に最高でした。
3位:フェラーリ360モデナ(所有期間・4年半)
「ダメな子ほどかわいいことを再確認! カイゼンに心血を注いだ」
このクルマも348tb同様、非常に弱点の多いクルマで、そのカイゼンに心血を注いだため、大変濃い時間を過ごすことができました。具体的には高速走行時のリヤのリフト(空力面)とサスペンションの動き、ミッションの冷却とかそのあたりです。ダメな子ほどかわいいんです。
とまあ、ベスト3を上げましたが、今の気持ちとしては、今乗っている328GTSが最高です。そりゃそうだよね、今の奥さんなんだから! そしてもう別れる気はありません。一生乗り続けます。所有期間はまだ2年ちょっとですが、最終的にはブッチギリのトップになる予定です。つまり真の1位は328GTS! なにもかもが最高!