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新型『HARMO』は、2024年秋に欧州市場から販売が開始された。電動ならではの静粛性、リムドライブ方式※による高効率な電動推進など従来の『HARMO』の特長をそのままに、艇体への取り付け方法が一般的な船外機と同様になり、搭載性が向上された。また、先進的な次世代操船制御システム『HELM MASTER(R) EX（ヘルムマスターEX）』と統合。これにより、ジョイスティックによる直感的な操船性とともに、定点保持、オートパイロットなどの機能も利用可能となり、利便性が向上している。
※ リムドライブ方式…プロペラ翼のリム部（縁）に搭載されたモーターによりプロペラを駆動する方式
ヤマハ発動機は、本年2月発表の”新中期経営計画（2025～2027）”において、これまでの”マリン版CASE戦略”を発展させた統合ボートビジネスによって、さまざまな顧客が楽しめる、豊かなマリンライフを実現していくことを目標としている。次世代操船システムの導入、コネクテッド技術の活用など、多彩なボート体験を可能にすることで、顧客価値の拡大が目指される。
導入背景
『HARMO』は、電動モーターによる推進器ユニットと、動作を制御するリモートコントロールボックスなどで構成された”次世代操船システムプラットフォーム”だ。乗船者がより楽しく、快適に過ごすことができるスマートパッケージボートの提供を目指して開発された。2022年の春には、初代『HARMO』の販売を欧州で開始。同時に、国内においても小樽市や徳島市の観光周遊船など、ゆったりとクルーズを楽しむ使用環境のもとで実証実験を行ないながら知見が蓄積され、国内導入の検討が進められてきた。
今回、国内市場へ導入する新型『HARMO』は、これまでの実証実験にて獲得した市場ニーズを反映し改良された。さらに、クルージングシーンにおいても利便性の高い機能が備わり、搭載性も向上したことで、観光船などの商用利用のみならず、一般のプレジャー用としても利用拡大が出来るものと期待されている。
新型『HARMO』の主な特徴
『ヘルムマスターEX』の統合による操船機能・利便性を向上
ヤマハ発動機独自の最新式操船制御システム『ヘルムマスターEX』が採用され、着岸時などの操船を容易にするなど、ジョイスティックによる直感的な操船が可能とされている。また、定点保持機能やオートパイロットなどの各種機能も備わり、一般プレジャー向けとしても用途の幅が広げられている。
幅広いタイプのボートへ搭載が可能に
一般的な船外機と同様、ブラケット式の搭載方法としたことで、より多様なタイプのボートへの取り付けが可能になり、搭載性が向上している。
デジタルステアリングによるスムーズな操船性
初代『HARMO』同様、左右70度の大きな舵角を有し、小回り性、その場回頭性が高く、狭いエリアでの操船がより容易になっている。
圧倒的な静粛性
初代『HARMO』同様、低速でも高い推進力を発生させるリムドライブ方式を採用。同時に、乗船者の会話を遮ることがなく、水の音、風の音が聞こえるほどの静粛性が実現された。
