「SQ9」と呼ばれると噂されている、この新型の大型SUVは、実は2021年に一度出現している。しかし、それらは単に中央部分が少し長くなっただけのアウディQ7だった。その後、コロナウィルス感染症などの影響で開発が中止されたが、再びプロジェクトが動き出したようだ。

カモフラージュはかなり多いが、それでも2021年のプロトタイプと異なり、SQ9の姿を垣間見ることができる。アウディにはすでにQ7という大型SUVがあるが、真の大型高級SUVとなると、Q7はそれに見合うとは言い難い。Q7の全長は199インチ(5050mm)だが、BMW「X7」が204インチ(5180mm)、メルセデス・ベンツ「GLS」が205インチ(5207mm)と差がある。数値的には大した差ではないように思えるかもしれないが、室内空間となると大きな違いがある。


X7は2列目の後ろに13立方フィート(約368L)の荷物スペースがあり、GLSはQ7の36立方フィート(約1019L)より9立方フィート(約255L)多くなっている。また、3列目の足元のスペースは、Q7はわずか29インチ(73.66cm)だが、X7は33インチ(84cm)、GLSは35インチ(89cm)だ。これらの比較数値だけでも、Q7が見劣りしてしまうのは致し方ないだろう。

捉えたプロトタイプのフロントエンドには、Q7よりさらにスリムなヘッドライトを装備、グリルは巨大で、非常に高いボンネットラインまで伸びていることがわかる。

リヤのデザインはQ7というよりメルセデス・ベンツGLBに近いが、アウディの現在のテールライトの形状を踏襲している。おそらく、Q9も最新のアウディと同様に、テールライトの間にLEDライトバーが走るだろう。また、ナンバープレートはQ7がテールライトの下のくぼみに配置されていたがQ9ではバンパー下部に移動された。

Q9には、ホイールベースが長くなったり、スペースが広くなったりするだけでは不十分だ。アウディが他の2車種からユーザーを奪いたいのであれば、市場トップレベルのパフォーマンスや、高級機能も追加する必要があるだろう。

フォルクスワーゲングループで大型モデルを計画しているのは、アウディだけではない。ポルシェは「K1」というコードネームで呼ばれる独自の大型3列シートモデルを開発中だ。このモデルは当初、完全電動化されると予想されていたが、ポルシェは計画を変更する必要性を認識しており、最終的に最初からやり直し、そのプラットフォームがSQ9の基盤となる可能性もある。




































