
企画開発本部
商品開発部 次長
藤木重徳 氏

洗車もできる本格撥水コーティング剤として、原液でコーティング、希釈使用でシャンプーと、2つの使い方を両立。グリップとストッパーを備えるボトル形状と合わせ、ユニークさを極める。
ワクワク体験を誰にでも! 使い手を選ばない工夫と配慮
「ALAUNEN(アラウネン)」シリーズには、洗車ユーザーの裾野を拡大する狙いもある。この商品もその意向に沿うものだ。
「ALAUNENシリーズ自体が、普段はあまり洗車をされないお客様に、より洗車に触れていただきたいという思いがあって、洗車が楽しくなるシリーズをコンセプトに立ち上げたブランドになっております。なのでこの商品も、そのような方が使っても失敗しないという点を大きなファクターとして設けていました」
洗浄性能と撥水コーティングを同時に発揮するこの製品も、この失敗しないという点が難しかったという。
「すごく暑い時に使っても、ちゃんと施工できることが重要と思っていましたので、そこの調整に結構手間取りましたね。温度が高いとコーティング被膜が作られやすく、すぐに強固になる一方、除去しにくくなる。そうなると、こういう商品でははしんどい。そこはバランスを見て、剥がしたいときは簡単に被膜を除去できるように作りました」
通常の製品とは、異なるアプローチもとられた。
「このコーティング剤には、通常であれば必要ない成分も入れています。固着しづらくする要素なので、一見するとコーティング被膜の造膜にはマイナス方向にしかなりません。ただ、これがあるから使いやすさとのバランスも取りやすくなる。ちゃんとした撥水性能とちゃんとした洗浄性能、その間に入れる”かすがい”的な存在です」
使いやすさは、製品開発の重要なキーワードになった。
「洗車好きの方というのは世の中にたくさんいらっしゃると思います。そうした方に向けた、施工が難しい代わりに高い性能を発揮する商品もまた世の中にはたくさんあると思います。そうした中で一般の人でも手軽にそれぐらいの性能を出せる商品があってもいいんじゃないかと思い、作ったものが本製品となります。なので使い勝手の部分はかなり考えて作りました。あまり洗車に慣れてない人もおられますので」
その象徴とも言えるのが「グリップ&ストッパー」だ。
「単なるストッパーだと、ユーザーフレンドリーじゃないですし、あんまり面白くないなというのもありました。この製品は、結構重みがあるので、片手でポンプするとちょっとしんどいんですね。そこで、ストッパーに“リブ”や”フランジ”を立てたら持ちやすいんじゃないかなと考えました。このストッパーは最終的に液だれ防止の受けを付けて、かつ、ポンプの首元に逆さまでつけるとちゃんと指をかけられるグリップとして機能するようになっています」
ボトル形状も、そのような使い方に合わせてアレンジされる。
「ボトルの肩が角張ったような形状だと、片手持ちがやりにくくなってしまう。手に収まるような形で、なおかつ大容量をちゃんと担保したものにしています」
とはいえ、ビギナー向けに限定した商品ではない。
「マニアの人じゃないと使えないような製品にはなってないんですけども、マニアの人でも納得いただけるような性能を目指して作りました。実際、意外にちゃんと使えるね…みたいなリアクションも頂いたりしています」

作業というよりは遊びみたいに
みんなでワイワイやってほしいなと」