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■スズキのワゴンRが国内累計販売250万台を達成

2006年(平成18)年3月24日、スズキは1993年の発売以来大ヒットを続けていたハイトワゴン「ワゴンR」が250万台を達成したと発表した。ワゴンRは、それまでの軽自動車にはなかった背の高いハイトワゴンのパイオニアとして、ハイトワゴンブームをけん引したのだ。
軽ハイトワゴンで軽自動車の革命を起こしたワゴンR
1993年9月にデビューしたワゴンRは、車高を「アルト」より頭ひとつ分(255mm)高くした1680mmとし、さらにホイールベースをクラス最大の2335mmに設定。これにより、従来の軽自動車になかった圧倒的な居住性を実現、軽ハイトワゴンという新たなジャンルを開拓した。

さらに、右側1ドア、左側2ドアの個性的な左右非対称の3ドアで、サイドシルの高さを低くしてフロアとの段差をなくし、シートの背もたれの角度を立てて自然な姿勢での乗降を可能にしたことも大きなメリットだった。
パワートレインは、660cc直3 SOHCエンジンと5速MTおよび3速ATの組み合わせ、1995年にはインタークーラー付ターボモデルも追加して、ワゴンRは空前の大ヒットモデルとなった。さらにワゴンRに続いて、ダイハツ「ムーヴ(1995年~)」、ホンダ「ライフ(1997年~)」、三菱自動車「トッポBJ(1998年~)」が追従し、現在も続いているハイトワゴンブームが巻き起こったのだ。
【1996年10月:累計販売台数50万台】
キープコンセプトで初代の魅力を継承した2代目

1998年、ワゴンRは初めてのモデルチェンジで2代目に移行した。大人気となった初代のキープコンセプトで、1998年10月の軽自動車規格改定に対応してボディを拡大、ファミリー志向を追求した丸みを帯びた質感の高いスタイリングに変更された。
初代のストロングポイントである使い勝手の良さに磨きをかけ、ボディサイズの拡大で得た余裕分を安全性と走りに振り分け、内外装の質感を大幅に引き上げることで、2代目の特徴をアピールした。
標準シリーズとスポーティなRRシリーズで構成され、ユーザーの多様性に対応した多彩がグレード用意された。それに合わせたエンジンも、RR用の64psを発揮する660cc直3SOHCターボを筆頭に4種が用意された。2代目ワゴンRも爆発的な人気を誇った。
【1998年11月に累計販売台数100万台】
【2001年5月に累計販売台数150万台】
乗り心地と走りに磨きをかけた3代目

2003年にフルモデルチェンジして、3代目のワゴンRが登場。さまざまなユーザー、さまざまな使用シーンに対応した万能型ワゴンをコンセプトに開発され、2代目よりも初代に近い直線的なデザインに戻った。

新しいプラットフォームに一新され、新たに開発されたサスペンションや車体構造により、当時の軽自動車でトップクラスの乗り心地と走行性能を実現された。

さらに室内空間を広げ、安全性能も多く搭載し歩行者保護にも配慮した構造となった。エンジンは、軽自動車初となる直噴ターボエンジンが採用するなど、先代と同じように多彩なラインナップが用意された。

【2003年12月に累計販売台数200万台】
【2006年3月のこの日、累計販売台数250万円達成が発表された】
【2008年6月に累計販売台数300万台】
その後の累計販売台数の推移

・4代目ワゴンR(2008年9月~2012年9月)登場
新開発のエンジンを搭載し、優れた燃費性能と力強い走りの両立を実現。さらに室内空間がさらに広くなり、安全性能もさらに向上。

・5代目ワゴンR(2012年9月~2017年2月)登場
リチウムイオン電池を搭載した“エネチャージ”や“新アイドルストップ”、“エコクール”など低燃費技術に加え、マイナーチェンジでスズキ初の衝突軽減ブレーキを採用。
【2013年9月に累計販売台数400万台】


・6代目ワゴンR(2017年2月~現在)登場
エネチャージを進化させたマイルドハイブリッドを採用し、スムーズな加速と低燃費を両立。また、軽トップレベルの安全性能と広い室内空間を実現。

【2023年11月に累計販売台数500万台】
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ワゴンRの開拓したハイトワゴンブームは現在も続き、さらに車高を高めたスーパーハイトワゴンとともに、現在は軽自動車のスタンダードとなっている。そういったことから、ワゴンRは軽自動車に革命を起こしたと評価されているのだ。
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