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ブレーキの本来の性能を引き出し安全性を高める”セイフティコントロール”こそ『SEV・ブレーキSC』の目的!

あまたあるカー用品はどのように作られているか? とりわけ傑作品ともなれば、その舞台裏が気になるところ。その傑作品といえば、カーグッズ・オブ・ザ・イヤーの受賞製品が好例だろう。ここでは、直近2024年度の受賞社を全て訪ね、キーマンともなる主要人物に製品開発の舞台裏を聞いてみた。
株式会社ダブリュ・エフ・エヌ
取締役 営業本部長
嵩 秀隆 氏
SEV『ブレーキSC』
セーフティコントロールの略称である「SC」が名付けられる通り、ブレーキが持つ本来の性能を引き出してコントロール性を高め、安全性にも貢献。フィーリングの変化も楽しめる。

ユーザー層拡大の先手を担う安全優先のカスタム提案

ブレーキに装着するSEVは、これまでにもあるにはあった。
「25年ぐらい続くロングヒット商品にALタイプRという商品があります。結構汎用性が高くて、ブランド立ち上げ初期の頃から支えてくれた商品だったんですが、キャリパーそのものに貼り付ける必要がありました。最近は、気軽にクルマに触れないケースも結構あって、お客様自身が敬遠される場合もあり、求められるのは比較的ライトなものが多かったんですね」

そこで本製品は、部品を外さずに直接タッチしやすい平易な装着場所を狙った。
「ここが一番のポイントだったかなと思います。マスターシリンダー、マスターバックだったら比較的分かりやすいかなと思って、この商品の開発にチャレンジしました。そういう意味で言うとブレーキ専用の商品っていうのも初めてのチャレンジです」

実は、ブレーキに対する不満を抱えているオーナーも潜在的に多い。
「ブレーキのタッチをどうにもできないっていう悩みが結構あるんですよ。そのため、ハイブリッドでも、自動運転のブレーキでも、テストする時はドライとかウェットの路面を作って、制動テストを何回も繰り返しました。とりわけ、自然なフィーリングを目指しています」

この自然さが今回の製品における特色にもなっている。
「目標としては、ブレーキの作用自体に無駄がなくなるっていうのが一番ですね。とにかくブレーキを気持ちよく踏めて、気持ちよく止まれるみたいなところを求めています。結果、それが安全に繋がります」

ネーミングにも、従来にない製品特性がうかがえる。
「強さをアピールするなら、スーパーなどの強めのネーミングがありますが、求めたのはブレーキがガーンって効きますというものでもないので。同乗者に優しいとか、あとはこれからは安全かなっていう意味で、セーフティコントロールの“SC”をあてています」

パワーではなくコントローラブルに。ネーミングにはその特性が垣間見える。
「多くの人は、フルブレーキって踏めないと思うんですよ。だからこそ、ブレーキが思った通りに効いてくれるかというのは、安全上でも結構大事だなと思いました。そういう意味でも、いい名前かなと思うんですけどね」

緩いタッチのブレーキにも。この点もセールスポイントになっている。
「そうですね、どなたでもちゃんといいブレーキができるっていうのは結構大事かなと思っています。ファミリーカーほど、意外とふわっとしてるものが多いので、少しでもカチッとしたら全然印象が変わると思います。そういう意味では本当に日常ユースで使ってる方が目を向けてくれて、もうちょっと違う方向に広まってくれると嬉しいな、と。実際に、今までセブを全く知らなかったけど、この商品で知ったという方もおられるようで、とても嬉しいです」

「ただ速く、パワーを上げるわけじゃゃなくて
クルマ全体トータルの良さを求める方が
増えてきている印象を受けます」

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