BMWは、発売を控える「スカイトップ」に続いて、さらに多くの限定生産モデルが計画されていることがわかった。

同ブランドは、パフォーマンス部門をターゲットにした新しいハローモデルで、途方もなく高価な限定版車への需要の高まりに乗じて利益を得ようとしているようだ。そして、その答えの一つが、過去のエキゾチックな魅力と、現代的なひねりを融合させた「M1」の後継モデルであると思われる。

M1は、1978年に発売されたスーパーカーで、1世代限りで生産終了となった幻のモデルだ。
この計画は、昨年のコンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステで発表されたBMWスカイトップ・コンセプトが、まもなく生産開始となる発表を受けてのものだという。スカイトップは、生産台数はわずか50台と予想され、価格は50万ドル(約7200万円)と噂されている。
このプロジェクトの成功により、BMWは同様の特注モデルをさらに展開するようなのだが、今回は「M」エンブレムが付けられるという。

BMW「M」の顧客・ブランド・販売担当副社長であるシルビア・ノイバウアー氏は、AutoExpressの取材に対し、同社の今後の方向性について「BMWの戦略は、市場に提供する少量生産モデルをシリーズ化することです。今年の5月23日から開催する、ヴィラ・デステで発表される予定で、将来的には「M」デザインを採用した少量生産モデルも登場するでしょう」と語ったという。

そして、オリジナルのM1にインスピレーションを得た、特注のBMW Mモデルが含まれる可能性があるかと尋ねられたノイバウアー氏は「確かに、こうしたハローカーはブランドのポジショニングを明確にします。非常に魅力的な存在となり、ブランドと製品ポートフォリオにプラスの波及効果をもたらします。こうした夢の車は、特定の顧客層を非常に満足させ、購入できない人々でさえブランドを称賛するようになります。これは、私たちの将来のロードマップにも反映されるでしょう」と答えている。

数か月前、BMWがM1の実質的後継車の開発に取り組んでおり、おそらくプラグインハイブリッドのパワートレインを搭載するという報道が浮上した。 「i16」プロジェクトは、物議を醸したXM SUVに取って代わられて中止になった時点で、95%完成していたと言われている。他には、完全電気スーパーカーの計画も粘土模型の段階に達した後に中止されたとの報告もある。
今後発売される特注のBMW Mモデルが、これらの中止されたプロジェクトと何らかの関係があるかどうかはまだ不明だが、ノイエ・クラッセEVクーペがテスト中であることが目撃されたことから、何か特別なものが近づいている可能性が示唆されている。カモフラージュされたプロトタイプのドラマチックなデザインがBMWの次世代電動パワートレインのパフォーマンス能力と組み合わされば、ボンネットの下にはまったく異なるパワートレインを搭載しているとはいえ、真のM1の後継車が誕生することになるかもしれない。

ノイバウアー氏は、新型モデルがポルシェ911と競合できるかどうかについても質問されると、「ポルシェのお客様はブランドに非常に強い忠誠心を持っていることも承知しています。ですから、もし新型モデルを投入するなら、間違いなく100%完璧に仕上げなければなりません」と説明、相当な本気で開発が進められていることを示唆している。そして、発売時期について尋ねられると、ノイバウアー氏は「適切な時期を待ちましょう」と付け加えた。

BMWは4月初旬に2025年のコンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ(5月23日開催)で3種類の世界初公開モデルをワールドプレミアすることを発表しているが、次世代の「M」スーパーカーがついに見られることは間違いない。






















