MASERATI MSG RACING
他の自動車ブランドと同じくラインアップの電動化を進めているマセラティ。このイタリアンブランドがフォーミュラEのエントリーリストに加わったのは、第3世代マシン「GEN3」が導入されたシーズン9だった。
現在、マセラティMSGレーシングとして参戦しているチームは元々、ベンチュリ・フォーミュラEチームとして2014/15年のシーズン1から活動している。
このチームが初勝利を挙げたのは、シャシーが第2世代「GEN2」に切り替わったシーズン5。シーズン1からの4年間は合計で3度しか表彰台に登れなかったチームが、シーズン5だけで1勝を含む3度のポディウムを獲得した。翌シーズンは低迷したものの、シーズン7に2勝、シーズン8には5勝、表彰台登壇10回という成績を残した。

新たにマセラティのサポート受けることになったシーズン9はポールポジション2回、表彰台4回、優勝1回を記録し、チームランキング6位に。そして昨シーズンは初めて開催されたTokyo E-Prixで優勝を飾った。
今季はドライバーラインアップを一新。元F1ドライバーで、シーズン8のチャンピオンであるストフェル・バンドーンと、フォーミュラE参戦3年目を迎えたジェイク・ヒューズのコンビで戦う。
■マセラティMSGレーシング
チーム代表:シリル・ブレイ
本拠地:モナコ モンテカルロ
マシン:Maserati Tipo Folgore
パワートレイン:ステランティス
●シーズン11成績(第7戦モナコE-Prix終了時点)
最高位:3位
獲得ポイント:46ポイント
ランキング:8位
●通算成績(シーズン11第7戦モナコE-Prix終了時点)
レース数:139
優勝回数:10
表彰台獲得回数:28
ポールポジション獲得回数:5
チャンピオン獲得回数:0
No.55 ジェイク・ヒューズ
イギリス出身、30歳のジェイク・ヒューズは、2013年にBRDC F4選手権でチャンピオンを獲得した後、フォーミュラ・ルノーなどでシングルシーターキャリアを構築。2020年にF1直下シリーズのFIA F2選手権に出場するとともにメルセデスF1のシミュレーター・ドライバーを務めた。フォーミュラEでは、シーズン9から2シーズンにわたりマクラーレンからフル参戦。今季マセラティに移籍し、第4戦ジェッダE-Prixで3位表彰台を獲得した。

●シーズン11成績(第7戦モナコE-Prix終了時点)
最高位:3位
獲得ポイント:27ポイント
ドライバーランキング:11位
●通算成績(シーズン10第7戦モナコE-Prix終了時点)
レース数:38
優勝回数:0
表彰台獲得回数:2
ポールポジション獲得回数:4
No.2 ストフェル・バンドーン
ベルギー出身のストフェル・バンドーン。カートとシングルシーターで実績を積んだバンドーンは2013年にマクラーレンF1のヤングドライバープログラムに参加すると、翌2014年には同チームのリザーブドライバーを務めた。それと並行してGP2シリーズ(現FIA F2選手権)にも参戦し、2015年にはタイトルを獲得。2016年に全日本スーパーフォーミュラ選手権で活躍した後、2017年から2年にわたりマクラーレンからF1を戦った。フォーミュラEにはHWAレースラボ(後のメルセデス)からシーズン5にデビュー。同チームがメルセデスのシリーズ最終年となったシーズン8、1勝を含む8度の表彰台登壇を果たし、ドライバー選手権を制した。メルセデスの撤退後、DSペンスキーを経て、今季マセラティに加入した。

●シーズン11成績(第7戦モナコE-Prix終了時点)
最高位:6位
獲得ポイント:19ポイント
ドライバーランキング:15位
●通算成績(シーズン11第7戦モナコE-Prix終了時点)
レース数:94
優勝回数:3
表彰台獲得回数:16
ポールポジション獲得回数:8
タイトル獲得回数:1
