瞬発力があり力強い走行性能 重心が低く操縦安定性も秀逸

日産版がベースのガソリン車と内外装をつくり分けたのに対し、三菱版はeKクロスの一員という位置づけで、誰でも安心して気軽に選べるBEVとして開発された。

エクステリア

ルーフスポイラーやブラックホイールアーチ、15インチアルミホイールといったアイテムは「P 」グレードに標準装備。「G」グレード」にもパッケージオプションで装着可能だ。最小回転半径は4.8m。

SUVテイストのスタイリングは小さいながらも存在感があり、広く快適な室内空間は使い勝手においてガソリン車に対して何ひとつ犠牲にされていない。ガソリン車と比べて200㎏ほど車両重量が重くても、モーター駆動の強みで出足に瞬発力があり、最大トルクが軽ターボ車の二倍ほどあるので加速性能に不満はなく、スムーズで力強い走りを味わえる。

インストルメントパネル

EVらしい世界観を演出する7インチフル液晶メーターや上級感のあるレザーステアリングは全車に、9インチのスマートフォン連携ナビは「P」グレードに標準装備となる。

操舵支援を含めた先進運転支援機能は軽自動車らしからぬほど充実しており、モーター駆動を活かして自動化を強化した駐車支援機能もある。パワートレインは、日産の既存のBEVにも用いられているモーターを軽自動車の自主規制値内に出力を調整して搭載されている。バッテリーに冷媒を用いて温度管理されている点も新しい。

居住性

バッテリーを車体の中心部の低い位置に積むBEVの強みで、見た目からイメージするよりも重心が低く、前後重量配分にも優れている。加えて上屋のグラつきが小さく操縦安定性が良いことは、トレッドの狭い軽自動車にとってはなおのこと有益だ。

うれしい装備

シート中央付近のレバーを引くことで簡単に後席を一体スライドできる。通常時でも実測値565㎜まで拡張可。
アクセル操作だけで加減速する「イノベーティブペダルオペレーションモード」はスイッチで切り替え可能。
月間販売台数                    206台(24年7月~12月平均値)
現行型発表     22年5月(一部改良 24年5月)
一充電走行距離 ※WLTCモード電費  180km 

ラゲッジルーム

V2HやV2LV2Lにもすでに対応しており、アウトドアユースで移動電源として使うこともできる。バッテリー容量が小さくて航続距離が短くても、軽自動車の本来の姿である日常の足として使うには十分だ。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.166「2025年 最新軽自動車のすべて」の再構成です。

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