NSX、GT-R、スープラ……Jスポーツカーは北米で売れているか?

NSX+GT-Rの100倍売れてるコルベット ニッポンのスポーツカーは2021年北米でどう売れた?

ミッドシップとなったシボレー・コルベット(C8型)の販売が好調だ。
スポーツカーのメインマーケットである北米。ここで圧倒的な人気を誇るのがシボレー・コルベットだ。大排気量V8を搭載するアメリカンスポーツの販売台数と、アキュラ(Honda)NSX、日産GT-Rを比べてみると……。

Jスポーツカー全部足しても敵わない……

各社の2021年北米販売台数が発表されている。そこから数字をいくつか拾って見よう。スポーツカーの販売台数を繙いてみよう。

まずは、ニッポンのスポーツカーである。2021年の北米販売台数は

日産GT-R
2022 Acura NSX Type S

アキュラ(Honda)NSX:124台
日産GT-R:227台

NSXはすでにモデル終了に向けてType Sが発表されている。GT-Rはいうまでもなく、モデル末期だ。それにしても、合わせて351台とはちょっと寂しい数字だ。

景気のいい数字はシボレー・コルベットである。

2023年型 Chevrolet Corvette Z06

シボレー・コルベット:3万3041台

これは、前年対比+52.8%、つまり2020年より1.5倍も売れたのだ。(NSX+GT-R)×94倍=コルベット
という図式が成り立つのだ。100倍ではないが、それに近い差を付けられている。

コルベットの北米販売台数を年次で見てみよう。
2021年 3万3041台
2020年 2万1626台

 8代目C8型のデビューは2019年
2019年 1万7988台
2018年 1万8791台
2017年 2万5079台
2016年 2万9995台
2015年 3万3329台
2014年 3万4839台

 7代目C7型のデビューは2014年
2013年 1万7291台
2012年 1万4132台
2011年 1万3164台

となっている。ミッドシップ化という劇的なモデルチェンジは、成功だったわけだ。あとは、欧州でどのくらい売れるか、である。

では、欧州・ドイツの雄、ポルシェ911はどうか?

ポルシェ911

ポルシェ911:10042台(前年比+13.6%)
と911も好調だ。

ここで、価格も見てみよう。MSRP(メーカー希望小売価格=税抜き価格)のスターティングプライスは、次のようになっている(1ドル=116円で換算)。
NSX 15万7500ドル(1827万円)
NSX Type S 16万9500ドル(1966万2000円)
GT-R 11万3540ドル(1317万0640円)
911 Carrera 10万1200ドル(1173万9200円)

なのに対して
コルベット 6万2195ドル(721万4620円)
である。圧倒的なコストパフォーマンスだ。

NSXの半分の価格で同じミッドシップのコルベットが買え、GT-Rより1万ドル以上安い価格でポルシェ911カレラが買えるのだ。
ちなみに、
トヨタGRスープラは
4気筒モデル4 万3190ドル~(501万0040円~)
6気筒モデル 5万1540ドル~(597万8640円~)

となっている。

Jスポーツカーの2021年販売台数は?

トヨタGRスープラ

ニッポンのスポーツカーにも健闘しているモデルがある。

トヨタ・スープラ:6830台(+16.0%)
MAZDA MX-5 Miata:1万0547台(+19.8%)

この2モデルはセールスを大きく伸ばしている。
トヨタGR86:1152台(ー53.5%)
SUBARU BRZ:2320台(+2.3%)

86/BRZは新型への端境期だから、販売台数が落ちても仕方がない。2022年の新車効果に期待したい。

さて、最後の一台は

日産370Z:36台

すでに新型「Z」が発表されているフェアレディZ。こちらもニューモデルが北米でどれほどの人気を得ることができるか? 注目だ。

新型NISSAN Z

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