【このキャンピングカーが欲しい!】軽キャンパーに二段ベッド! 4名乗車・4名就寝が可能に |カスタムセレクト・ロードセレクトコンパクト

軽キャンパーは手軽さで人気だが、その反面、車内のスペースは限られているので、2人が並んで寝るのがやっと。しかし、カスタムセレクトのロードコンパクトは、2段ベッドを採用することで、4人の就寝を可能にしている。

高さ調整が可能なフレキシブルベッドマットで室内をアレンジ

軽バンをベースにした軽キャンパーは、市場では人気の高いカテゴリーだ。価格やランニングコストが安いので手軽に所有できるだけなく、日常生活での汎用用が高い。東日本大震災以来、シェルター代わりに所有する人が増えており、人気はウナギ上りである。

そんな人気軽キャンパーだが、ビルダー各社はかなり苦労して造っている。それは空間と機能のバランス。軽バンは空間効率に優れたクルマとは言え、やはり軽自動車規格。ハイエースなどとは広さは比べものにならない。そこにキャンピング装備をインストールし、人が1〜2名寝られるようにするわけだから、様々な工夫が必要になる。

最近ではポップアップテントを装備することで、就寝スペースと動線を確保するモデルも多いが、ノーマルルーフのモデルに比べると割高になってしまう。しかし、車内で2人が並んで寝るのは、意外ときついものだ。隣の人が気になって、寝返りをうつのも憚られるからだ。

そんな悩みを見事に解決した秀作が、カスタムセレクトの「ロードセレクトコンパクト」。なんと、軽キャンパーなのに2段ベッドを備えているのだ。

カスタムセレクト ロードコンパクトのリヤビュー
カスタムセレクト・ロードコンパクト(車両本体価格:238万400円/展示車価格:349万4920円)。ベース車はスズキ・エブリイ。

まず車内後方には、お約束のキャビネット。テーブルやシンクを装備している。そしてシートをフラットしてベッドマットを展開することで、L1850×W1000〜1200mmの就寝スペースに。さらに運転席&助手席上にオプションのフレームとマットを使うことで、L1900×W1200mmの上段ベッドに。上段ベッドは助手席の上だけ展開することも可能なので、ひとり旅のユーザーは寝食分離の生活をすることも可能だ。

カスタムセレクト ロードコンパクトの二段ベッド
下段のベッドサイズはL1850×W1000〜1200mm、上段のベッドサイズはL1900×W1200mm。
カスタムセレクト ロードコンパクトの室内
サイドのスライドドアから室内を見るとこんな感じ。
カスタムセレクト ロードコンパクトの上段ベッド
上段のベッドマットは4分割式。ハンドル部分には切り込みがあり、スペースを有効活用している。
カスタムセレクト ロードコンパクトのシンク
展示車は、室内の後部右側には電子レンジ(4万9500円のオプション)、シャワー&シンク(5万4780円のオプション)を装備。
カスタムセレクト ロードコンパクトの空気循環器
リヤゲートは縦開きのアクリル2重窓(22万8800円のオプション)で、網戸もつく。

ちなみに上段ベッドから天井まで54cnの空間が確保されているので、大人でも苦労せずにベッドに転がり込むことができるし、寝た時の圧迫感も少ない。

オプションも実に豊富で、さらに屋根上に載せるポップアップテントや、運転席のオーバーヘッドを効率よく使えるアッパーラック、ベンチレーター、回転式TVモニターなどが用意されている。

さらにレスオプションもあり、車内家具がない「ロードセレクト・コンパクトS」も設定。車内後部にキャビネットがない分だけ、さらに広い空間で伸び伸びと寝ることができるモデルだ。

車内のインテリアも3タイプ設定されているのも、特徴のひとつだ。シャープな「ブラックウッド」、カジュアルな「ブラウンウッド」、そしてシンプルモダンな「ティタンウッド」。シートファブリックやレザー、カーテンのカラーも数種類の中から選ぶことが可能だ。

本来、日本人はミニマルな製品を作るのが得意だが、まさにこの軽キャンパーはその代表的なプロダクトと言える。高機能、かつ楽しさを備えているという点では、キャンピングカー市場でも逸品と言えるだろう。

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著者プロフィール

山崎友貴 近影

山崎友貴

SUV生活研究家、フリーエディター。スキー専門誌、四輪駆動車誌編集部を経て独立し、多ジャンルの雑誌・書…