2社共同開発のあのスポーツカーの新型が『トミカ』になった

86と兄弟のスポーツカーも『トミカ』に! トミカ × リアルカー オールカタログ / No.28 SUBARU BRZ

発売から50年以上、半世紀を超えて支持される国産ダイキャストミニカーのスタンダードである『トミカ』と、自動車メディアとして戦前からの長い歴史を持つ『モーターファン』とのコラボレーションでお届けするトミカと実車の連載オールカタログ。あの『トミカ』の実車はどんなクルマ?
No.28 SUBARU BRZ (サスペンション可動/左右ドア開閉・希望小売価格550円・税込)

SUBARU BRZは、誰もがクルマを操る愉しさと悦びを感じることのできる、SUBARUとトヨタが共同開発した水平対向エンジン搭載FRレイアウトのライトウェイト・スポーツカーです。運転する愉しさをより多くの人々に伝えたいという両社の想いのもとに相互の技術、開発ノウハウを活かして開発が行なわれ、トヨタ86(あるいは2代目のGR86)とは兄弟車になります。SUBARU BRZ/トヨタ86(あるいはGR86)は「Pure Handling Delight=新しい次元の運転する愉しさ」をコンセプトに、水平対向エンジンをより低い位置に搭載した「超低重心パッケージング」により、優れたハンドリング性能を実現しています。

ZD8型 BRZ 実車フロントビュー。
ZD8型 BRZ 実車リヤビュー。

BRZという車名は、「BOXER(ボクサー)エンジン(=水平対向エンジン)」の頭文字の“B”、「Rear Wheel Drive(=後輪駆動)」の頭文字の“R”、「究極」を意図したアルファベット最後の文字の“Z”の3文字を組み合わせたもので、スバル車の特長である水平対向エンジンを搭載したスポーツ車への想いが込められています。初代モデルのZC6型は2012年にデビューして好評を博し、現行最新モデルは2021年にデビューした2代目となるZD8型になります。

BRZの超低重心パッケージング。

初代モデルは「低重心」「軽量」「コンパクト」という特長を持つ水平対向エンジンを低い位置に搭載することで、世界トップクラスの低重心による優れたハンドリング性能を実現しましたが、この2代目では「もっといいクルマづくり」を追求、クルマのベースを共有しながらも、SUBARU BRZ、トヨタGR86それぞれの個性を際立たせる、異なる走りの味を持たせることに注力しています。BRZでは「誰もが愉しめる究極のFRピュアスポーツカー」を目指して進化しています。

新開発のFA24型2.4ℓ水平対向4気筒直噴DOHCエンジン。

まずエンジンは、初代モデルから排気量を拡大した新型2.4ℓ水平対向4気筒エンジンを搭載。徹底した吸排気性能の強化とフリクション低減によってトルクを15%向上。レスポンスも早く、滑らかに高回転まで吹け上がるスポーツカーらしいフィーリングとともに、力強い加速をもたらしています。加えてAT搭載車では“SPORT”モードの制御が進化。クルマがスポーツ走行中と判断した際には、ドライバーの意思や操作に応じて最適なシフト操作を自動的に行ない、よりダイレクト感のあるコーナリングを可能にしています。

シンプルな水平基調のインストルメントパネルや低く設置されたメーターバイザーにより、広い視界を確保。運転に集中して愉しむことのできるコクピットとなっている。

またコントロール性能も、日常から限界領域までドライバーの意のままに操れるよう、さらに進化しています。“スバル・グローバル・プラットフォーム”の開発から得たノウハウを取り入れ、さらにインナーフレーム構造や構造用接着剤などを採用し、ボディを再構築することで、初代モデルに対しフロント横曲げ剛性を約60%、ねじり剛性を約50%と大幅に向上させています。これによりステアリング操作への応答性が高められ、より軽快な動きを実現するとともに、旋回時のトラクション性能を向上させています。

さらに、ルーフ、フード、フロントフェンダーの素材に軽量なアルミを採用してエンジン出力や安全性の向上に伴う重量増を抑制すると同時に、前後左右重量の適正化やさらなる低重心化を実現し、運動性能を向上させています。

もちろん速く走るための性能が向上しただけではありません。高張力鋼板の採用拡大などによりボディを強化するとともに、各種エアバッグをはじめとする乗員保護システムを強化することで、衝突安全性能が向上しています。また、運転支援システム「アイサイト」をAT車に標準装備。プリクラッシュブレーキや全車速追従機能付クルーズコントロールなどにより、安心で快適な移動をサポートしています。

2代目BRZは速く走るための性能が向上しただけではなく、様々な安全性能も強化されており、「速く安全に」走ることができるスポーツカーになっている。

さて、『トミカ』の『No.28 SUBARU BRZ』は、この2代目のZD8型をモデル化しているようです。実はSUBARU BRZは、過去、初代前期型と後期型が『トミカ』として発売されており、入れ替わりに発売されたのが本商品ですので、2代目だと考えられるのです。カラーは歴代のBRZの『トミカ』と同じく、WRブルー・パールが採用されています。なお、実車には「R」と「S」の2グレード(レース専用「Cup Car Basic」もあり)が用意されていますが、『トミカ』の外観からは判然としませんので、どちらとしても通用するでしょう。大変よく実車の特徴をとらえた1台ですので、ぜひコレクションに加えられてはいかがでしょうか。

■SUBARU BRZ S 6MT 主要諸元

全長×全幅×全高(mm):4265×1775×1310

ホイールベース(mm):2575

トレッド(前/後・mm) :1520/1550

車両重量(kg):1270

エンジン形式:型 FA24型 水平対向4気筒直噴DOHC デュアルAVCS

排気量(cc):2387

最高出力:173kW(235ps)/7000rpm

最大トルク:250Nm(25.5kgm)/3700rpm

トランスミッション:6速MT

サスペンション(前/後):ストラット/ダブルウィッシュボーン

ブレーキ(前後) :ベンチレーテッドディスク

タイヤ:(前後)215/40R18

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