三代目レンジローバースポーツ、4つのパワートレーンで登場!

よりクールでスタイリッシュに! 三代目レンジローバースポーツ登場!

ランドローバーより、新型の三代目レンジローバースポーツの全貌が明らかにされた。スタイリッシュさを備えたラグジュアリーSUVとして、そのスタイルとパフォーマンスに期待が寄せられている。2024年には完全EVモデルも追加予定だ。

ダイナミックさとラグジュアリーさを兼ね備えたレンジローバースポーツの三代目となる新型モデルが、5月10日ランドローバーより発表された。三代目レンジローバースポーツは、これまでで最も魅力的でダイナミックな性能を数多く備えている。510PSを発揮するエレクトリック・ハイブリッドを始め、エンジンラインナップも豊富に用意されている。さらには、2024年には完全なEVモデルが追加される予定だ。今回は、三代目レンジローバースポーツの内外装とメカニズム、ダイナミックさとスタイリッシュさとの融合について見ていこう。

ボリューム感溢れるエクステリア

まずはフロントフェイスから見ていこう。ボンネット最前部には、おなじみレンジローバーのバッジが取り付けられている。細目のLED式ヘッドライトユニットはサイドにも回り込んだ仕様。フロント下部のグリルは上下に分けられており、ボディパーツを延長させることで剛性感と一体感が高められている。ギュッとしたボリューミーな顔だが、何ともスタイリッシュだ。一貫性があるのは、やはりディテールパーツのカラーがブラックで統一されているからだろう。ヘッドライト周りからグリル周りのパーツまでブラックで仕上げることで、遊びの少ない統一感のある印象を受ける。

サイドを見てみよう。SUVらしく大きな造形だが、オーバーハングが短いためか剛性感があり、かつスタイリッシュさを兼ね備えているが、重量がありそうな印象は受けない。それは、フロントとリアのそれぞれのピラーが水平方向に近い角度に傾いているからだろう。フロントのAピラーを登り切ってから、ブラックのルーフがリアにかけて流れるように下降している。これによって、より流麗なスタイルが実現されている。このスタイルは走行性能にも貢献しており、高速走行時の抗力係数はわずか0.29。風を切るようなドライビングを実現する。

研ぎ澄まされたデザインはリアにも盛り込まれ、レンジローバーの文字が入ったブラックのパーツが左右のテールライトを結び、水平方向に統一感のあるデザインに仕上げられている。途切れることのないLEDライトグラフィックは、サーフェスLED技術を初めて市販車に導入したもので、夜間にどの角度から見ても鮮やかで一貫性のある、鮮明で現代的な外観が実現された。

独特のスタイリッシュさを演出するのは、やはりそのボディカラーだろう。写真の車両では、フロントからリアにかけてレッドで統一され、フェンダーもボディ同色で仕上げられている。だが、ピラーからルーフにかけては、ブラックで統一され、すっぱりカラーが分かれた2トーンになっている。サイドミラーもブラックという徹底ぶり。大きなボディだが、彫り込まれたボディがスタイリッシュさを演出。シンプルだが決して地味ではない。なんとも洗練されたデザインだ。

シックで大人な印象のインテリア

新型レンジローバースポーツのインテリアデザインは、最新テクノロジーと高級なマテリアルを多く使用したものになっている。その造形はグローブボックスからインパネにかけて直線で結ばれ、一貫性のあるデザインになっている。外装と打って変わってボリュームを抑えられた内装は前方視界の良さに貢献している。中央の大きなモニターやエアコン操作系スイッチがまとめられたインパネは、直線的で奥に向かって傾斜しているため視認性が抜群で、より直感的な操作を可能にしてくれる。

革新的なのは、シートを含む内装素材の豊富さ。魅力的な2トーンで仕上げられた手触りの良い軽量なウルトラファブリックス・プレミアムスタイルを始め、ダッシュボードやドアのディテールにまで及ぶテキスタイルオプションが用意されている。オプションで、どれも高級感のある、グレインレザー、ウィンザーレザー、ソフトセミアニリンレザーを選択することができる。コックピットに乗り込めばシンプルで大人な印象を演出してくれている。

13.7インチの高解像度タッチスクリーンには、頻繁に利用する機能をホーム画面に設定することができ、運転中に必要以上に目を離さないようになっている。Amazon Alexaを標準装備し、音声コマンドで様々な機能を利用することもできる。

後席の居住スペースは、レッグルームが31mm、ニークリアランスが20mm拡大し、さらには人間工学に基づいて設計されたシートはマッサージ機能を備えており、ドライビング中の快適性能も申し分ない。また、清潔な環境のために、PM2.5フィルターとnanoe Xテクノロジーを融合させた次世代キャビン空気清浄機Proが用意され、車内全域で安定した空気環境を実現させている。

車内空間には、次世代アクティブ・ノイズ・キャンセリング機能が搭載され、車内に入ってくるロードノイズやタイヤノイズを最大まで低減させ、標準装備の車内に29個ものスピーカーを備えたMeridianオーディオを使用すればプライベートで上質な空間で乗員を包んでくれる。通常走行時には、各ホイールアーチ内のマイクロフォンと加速度計が車内を通過する音を常に監視し、デジタルプロセッサーがノイズキャンセリング音のレベルを計算して、高級ヘッドフォンのように車内からノイズを除去してくれる。

高性能なパフォーマンスマシン

電動パワートレインのラインナップは、2種類のレンジング・エレクトリックハイブリッド、マイルドハイブリッドを採用した6気筒インジニウムガソリンエンジンとディーゼルエンジン、そして新型V8ツインターボが用意される。さらには、2024年にレンジローバー・スポーツに完全なEVモデルが追加される予定となっている。

新型のP510eエレクトリック・ハイブリッドエンジンは、高性能な走行性能と100km以上の安定した走行距離を両立させている。ランドローバーの3.0リッター6気筒インジニアムガソリンエンジンとパワフルな105kW電気モーター、38.2kWhバッテリーがシームレスに組み合わせられ、総合で510PSを発生することが可能だ。0-100km/h加速はわずか5.4秒で、電気自動車の航続距離は最大113km、実際の走行距離は88km。二酸化炭素排出量はわずか18g/kmとなっている。

さらに、パワートレインから合計440PSを発生するP440eエレクトリック・ハイブリッドも用意され、同様に電気駆動による走行距離と低いCO2排出量を実現している。0-100km/h加速はわずか5.8秒で、スムーズな加速と洗練された走りを体感させてくれる。

また、新しいフラッグシップモデルであるV8ツインターボは530PSを発生し、レンジローバースポーツの最も爽快なキャラクターを表現する。ダイナミックローンチを作動させると0-100km/h加速はわずか4.5秒、乗員に最高クラスの興奮を与えてくれる。

新しいダイナミック・レスポンス・プロは初めて操作可能なスイッチャブル・エアスプリングを導入した最新世代のエアサスペンションとなっている。ダイナミック・レスポンス・プロは、48ボルトの電子制御コントロールシステムによって究極のロール制御を実現。各アクスルに最大1,400Nmのトルクを加えることが可能で、これまで以上のレベルのコーナリング性能を提供してくれる。なお、ダイナミック・レスポンス・プロは全グレードのレンジローバー・スポーツに搭載されている。

ダイナミックさとラグジュアリーさを両立させた3代目レンジローバースポーツ。2005年に初代モデルが初登場し、2013年に現行の二代目モデルが登場して以来、9年ぶりのフルモデルチェンジとなる。今回の発表では、三代目も大きなチャレンジになりそうな予感を匂わせている。これからの追加情報に期待したい。

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