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北米トヨタが、新型となる2023年型カローラを発表した。ご存知の通りカローラは1966年にデビューして以来、世界で5,000万台を売り上げ、世界で最も売れた車としてギネス記録にも記録されている名車である。販売台数は今もなお増え続けており、今回の新型カローラの発表で更なる売り上げが期待されている。
エクステリアは12代目カローラのデザインを進化させたものになっているが、特にパワートレインとエクステリアのアップデートに力が入れられているようだ。今回のモデルでもハッチバック、ツーリングスポーツ、セダンの3タイプが展開され、今年の後半にはSUVモデルのカローラ・クロスも追加される予定だ。また、カローラはセグメントで唯一フルハイブリッドEVを展開しており、流石といえるラインナップ展開だ。
よりシャープな印象を増したデザイン
新型カローラ・セダンのフェイスは先代よりもスタイリッシュな印象を見せる。メッシュパターンのフロントグリルは横に広く設計され、その外側にはU字のベゼルに囲われたフォグランプが。シルバーのベゼルがフェイス中央からヘッドライトに向かって流れるように配置され、疾走感を演出している。あくまでもボディカラーを主体とするシンプルかつ清潔感のあるボディに仕上げられている。
アロイホイールのデザインが変更され、より洗練されたモダンなデザインになった。ヘッドライトには新たに2灯式LEDヘッドライトを採用し、上級グレードではアダプティブ・ハイビームシステム(AHS)が搭載されている。エクステリアカラーは、建築やファッションなどのトレンドから着想を得て、新色3色が設定された。ハッチバックとツーリングスポーツには「ジュニパー・ブルー」、セダンには「ミッドナイト・ティール」、また全ボディタイプで「メタリック・グレー」が共通で用意されている。
インテリアは、トリムやシート表皮の質感が変更され、よりプレミアムなムードに仕上げられている。インパネの構成も、操作スイッチが少なくダッシュボードが水平に伸びるモダンテイストのもの。ダッシュボード中央の10.5インチマルチメディアディスプレイからは、スマートフォンと連動した機能を数多く使用することができる。運転性正面も12.3インチのフルデジタルモニターが搭載され、「カジュアル」、「スマート」、「スポーツ」、「タフ」の4つのモードで好みに合わせた計器レイアウトを楽しむことができる。
また、運転中でもボイスエージェントAIが会話を認識し、マルチメディア系のソフトウェア操作はもちろん、窓の開閉などハード面でも使用することができる。また、専用のMyTアプリを使用することで、スマホから鍵の開閉をしたり、乗車前の空調操作、ハザードランプの点灯などをリモートで行うことができる。
第5世代トヨタハイブリッドシステム
新型カローラには、トヨタが誇る第5世代セルフチャージ式フルハイブリッドシステムが搭載されている。パワートレインには、現行モデルと同じく1.8リッターと2.0リッターのハイブリッドシステムが用意されているが、どちらもエンジンと電気モーターが大幅に変更され、パワーパフォーマンスが向上している。パワーコントロールユニット(PCU)とトランスアクスルモーターは再設計され、リチウムイオン電池はよりパワフルでありながら小型・軽量化されている。
1.8リッターシステムの総出力は140hpとなり、0-100km/hのタイムは先代より1.7秒短縮して9.2秒を実現した。この性能向上にもかかわらず、CO2排出量は102g/kmで変わっていない。2.0リッターシステムでは、総出力が196hpに向上し、0-100km/hのタイムは先代より0.5秒短縮され、7.5秒となった。コンバインドサイクルのCO2排出量は3g/km低減し、107g/kmが見込まれている。
2023モデルでも継続設定される「 GRスポーツ」
カローラのGRスポーツモデルは2020年に導入されて以来、カローラをよりダイナミックにグレードアップさせてきており、これまでに2万台以上を販売している。2023年型カローラでもGRスポーツモデルが設定され、専用のエクステリアおよびインテリアデザインを取り入れている。
新型カローラGRスポーツは、新デザインのアルミホイール、リアバンパーとアンダーガードを備えてよりスポーティな見た目になっている。ハッチバックモデルとツーリングスポーツのシートには、ヘッドレストにGRロゴが配置され、特別仕様になっている。その他内外装の多くの箇所に専用のデザインとロゴが取り入れられている。