最新ドラレコを読み解くキーワード『ARF』360度+1のアドバンテージ

Carmate『d’Action 360D DC4000R』(実勢価格:6万2480円)
「ARF」とは、Around・Rear・Frontのイニシャルをとった造語。360度全方位のみならず、前と後ろ向きそれぞれのカメラを足す、3カメラの利点はどこにあるだろう?

実は不得手なナンバー読み取り性能を引き上げ

グルッと360度、全天周を記録できるカメラがドライブレコーダーに採り入れられて以来、はや数年が経つ。もはやひとつのカテゴリを築くに至り、お馴染みのハイスペックモデルともなった。 

しかし、このカメラにはその特殊さゆえのネックがある。それが、ナンバー読み取り性能だ。 

カメラを起点に全方位をワンカットで収められるなど、広範囲を記録するには揺るぎないアドバンテージを持ちつつも、クローズアップして拡大するような映像確認にはその特性上、あまり向いていない。ひいてはドライブレコーダーの場合、証拠映像として使うにはナンバーの読み取り性能が強く求められる。時と場合により、この部分で鮮明さを得られず、カンジンなところが見えないユーザーの不満はよく聞かれるところでもあった。 

そこで、そのネックを解消する新たなに次世代モデルをリリースしたのが、360度式ドライブレコーダーの先駆でもあるカーメイトだ。「ダクション360」と、名前からして360度式を前面に打ち出しつつも、記録映像で特に有用な、前向きと後ろ向きそれぞれの専用カメラを追加でもうけた3カメラ式を新たに確立したわけだ。  3つのカメラで役割分担させる分、それぞれの持ち分に特化することができ、そして不得手な部分を補い合うこともできる。360式の全天周カメラで運転席から助手席サイドまでを幅広く押さえられるので、前方カメラはより狭い範囲を捉えるだけで済み、より歪みなく捉えた映像は、確かにナンバーまでくっきりと読み取れる。スモークガラスにも対応するリヤカメラと合わせ、全方位隙なしであることもアドバンテージだ。 

3つものカメラを使うとなると、配線は複雑となり、設置面積も広大になりがちながら、前方を向く本体にカメラ2つをスマートに配置することでこの点もクリア。ネックのみを潰す、全面進化の次世代モデルとなっている。

前方カメラはナンバーの読み取り性能を重視すべくあつらえられ、夜間やトンネル内部など、灯りで反射しがちなシーンにも強い。
360度カメラそのものも、このモデルでは赤外線LEDを使用することで、暗いシーンでのつぶれを解消。室内外を問わず、様々なシーンを記録できる。

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