肉眼以上に鮮明な、後方確認ツールにも
有事の際の映像記録や、旅先でのレクリエーションなど、いざという時に役に立つのがドライブレコーダーの立ち位置だった。けれど常時録画が当たり前になった今、その映像をリアルタイムでモニタリングし、より活用シーンを広げる形で進化するモデルもある。
それこそ、ルームミラーに被せる形で装着するデジタルミラー型で、このタイプも今やすっかりお馴染みとなった。横長ながらモニター面積を広く取ることができ、大きな画面は操作性もよく、そして元々の視界も大きく遮ることもない。
それこそ、このタイプの当初のモデルでは、映像再生にタイムラグが生じたりと多少のクセも生じがちだったが、各メーカーともにバージョンアップを重ねたことで、デジタルミラーとしての優位性も確立しつつある。
BALのブランド名で知られる大橋産業の「バルーチェ」は、このジャンルの牽引役でもあり、最新モデルは第三世代となる。9.7型から10.88V型へと大型化されたモニターなど、見た目にも大きな違いがありながら、その実、進化のハイライトは表から見えない部分 にある。
それが、リヤカメラに採用された独自技術「LAVISTA」。映像記録上ネックになる、後続車からのヘッドライトによるハレーションを押さえられるのがその最大の利点。白飛びを押さえるHDR技術と合わせ、よりクリアな後方視界を得ることができる。 その上で、記録用のアングルとは別に、モニター上の表示を任意に変更できる点も見逃せない。ズームアップは20倍まで1倍刻みで選択でき、気になるポイントを中心にしたアングル変更も可能になる。
肉眼では見づらいシーンでも、カメラを通じモニターに表示させることで視認しやすくなる場合もある。後続車からの視点に立っても、あおり運転等距離を詰めて走る場合には、前者のルームミラーに車間距離を詰めた自車の映像が目に入ることにもなり、抑止効果も期待できるというわけだ。