遊び心とツール感溢れる内外装デザインが人気!「スズキ・スペーシア/スペーシアカスタム」【最新軽自動車 車種別解説】

近年の軽自動車市場はスーパーハイトワゴンが上位を独占、中でも販売台数2年連続で2位を誇るのが「スズキ・スペーシア」。印象的なフロントグリルは、標準仕様はプレーンな親しみやすさを、カスタムはワイド感と高級感を強調している。走りは街乗りを意識してソフトな乗り心地だが、キビキビとしたハンドリングが好みならカスタムの15インチタイヤ車がおすすめだ。
REPORT:岡島裕二(本文)/小林秀雄(写真解説) PHOTO:平野 陽 MODEL:大須賀あみ

改良で外装意匠と装備が充実 室内の使い勝手や収納力も◎

最近の軽市場はスーパーハイトワゴンが上位を独占しており、年間販売台数1位は7年連続でN―BOXが獲得。続く2番手はタントとスペーシアがデッドヒートを繰り広げているが、ここ2年間は連続でスペーシアが2位となった。

エクステリア

フロントグリルのデザインが変更され、「スペーシアカスタム」は水平形状から楔形状へ変化。メッキのギラギラ感も増している。ボディカラーも新色を追加するなど、モデル別に変更されている。最小回転半径はグレードにより4.4m〜4.6m。

スペーシアが現行型になって好調な販売を維持できる理由は内外装のデザインセンスの良さが大きく影響している。外観はより大きく見えるスクエアなフォルムとし、サイドビューにはスーツケースをモチーフとした窪みを設けるなど遊び心にあふれている。フロントマスクも柔和なデザインの標準とスポーティなカスタムを用意し、SUV風のデザインを施したギアも選べるから選択肢も豊富だ。2021年 月には仕様変更を行ない、フロントグリルのデザインを変更。標準はプレーンな横長のメッキグリルとなり、親しみやすさをアップ。カスタムはワイド感と高級感を強調した、より派手な顔つきになり存在感を高めた。ほかにもACC搭載車には車線逸脱抑制機能が付き、オプションでコネクティッドサービスが利用できるようになるなど利便性も向上させたが、ライバルに装備されはじめた電動パーキングブレーキが付かないのは残念だ。

乗降性

インテリアの質感も高く、助手席前のアッパーボックスをスーツケース風に仕上げるなど、ユニークなデザインも好評を得ている。助手席下にはスズキ車定番のアンダーボックスを備えるなど収納スペースが多いのも美点。N―BOXやタントのように前席のロングスライド機能はないが、助手席のバックレストを前倒しできるので長尺物を安定させた状態で積むことができる。

インストルメントパネル

スズキコネクトの導入にあたり、9 インチディスプレイのメモリーナビゲーションを設定。 衛星データを活用した高い測位率を誇る。「スペーシアカスタム」はインパネ色も変更。

前席は前方の視界が良く、斜め前にも死角が少ないから運転がしやすい。後席は座面のクッションが適度に沈み込んでホールドしてくれるから座り心地が良く、疲れにくい。荷室は後席を一番後ろに下げた状態では狭いが、荷室側からでも後席を前に出せるので使い勝手は良好。後席バックレストを倒したときに若干傾斜ができるが、開口部が低いから自転車のような物でも楽に積める。

居住性

エンジンは標準が自然吸気しか選 べないが、カスタムにはターボも用意される。スペーシアはスーパーハイトワゴンの中では車両重量が軽く、微力ではあるがモーターアシストも効くマイルドハイブリッドなので自然吸気でも意外なほどスムーズに走ってくれる。CVTもむやみに高回転域を使わず、アクセル開度が低い領域では低回転で粘ってくれるから静粛性も高い。カスタムのターボエンジンなら、あらゆる領域で力強さが増すので、高速のロングドライブも楽にこなしてくれる。

うれしい装備

月間登録台数   7452台 スペーシアギアを含む(21年6月〜11月平均値)
現行型発表    17年12月(一部改良 21年12月)
WLTCモード燃費  22.2km/l ※「ハイブリッド G」のFF車 

ラゲッジルーム

フットワークは街乗りを意識したソフトな設定で乗り心地は良いのだが、そのぶんカーブを曲がる際のロールは大きくなっており、街なかでも重心の高さを感じさせる。それを抑制するためにステアリングの応答性が鈍く設定されており、中立付近の反応も良くない。不安定な挙動が出ることはないが、ピシッと走る印象は薄い。キビキビとしたハンドリングを望むなら、カスタムの15インチタイヤ車を選んだ方が良い。

※本稿は、モーターファン別冊ニューモデル速報統括シリーズVol.140「2022年軽自動車のすべて」の再録です。

http://motorfan-newmodel.com/integration/140/

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