生産終了は残念!車中泊にも便利な超背高ボディで圧巻の積載力「ダイハツ・ウェイク」【最新軽自動車 車種別解説】

軽自動車の現在のメインストリームとも言えるスーパーハイトワゴンだが、なかでも唯一無二の存在が「ダイハツ・ウェイク」だ。1835mmの全高が持つ圧倒的な積載性能は圧巻である。
REPORT:佐野弘宗(本文)/工藤貴宏(写真解説) PHOTO:神村 聖 MODEL:大須賀あみ

軽乗用車クラス最大級の全高 レジャー重視の荷室アレンジ

ウェイクはスーパーハイトワゴンの全高をさらに高めて「第四の新ジャンル」を模索したダイハツの意欲作だ。ただ、その発売から7年以上経過した現在でも、他社からライバルが出てこないことを見るに、ウェイクは良くも悪くも孤高の存在……ということになろう。

エクステリア

スーパーハイトワゴンの中でもウェイクは特別だ。その理由はタントなど一般的なモデルに比べて約80mmも天井が高いから。そのメリットは室内と荷室の天地の高さからもわかる。最小回転半径は4.7m。

1835mmというウェイクの全高はタントより80mm、他社スーパーハイト比でも45〜55mm高い。おかげでタイヤをつけたままの自転車を2台積めたり、フル乗車のままスノーボードを立てて積めたり、深く掘られたアンダートランクを含めれば1.5m近い背高物を積めるなど、圧倒的な積載性能を誇る。合わせて上級モデルや特別仕様車には、上下二段階調整式デッキボードを標準装備するなど、レジャー用途を強く意識したクルマづくりとなっている。

インストルメントパネル

開放感を際立たせるために埋め込み型のセンターメーターを組み合わせて上面のフラット感を追求。運転席前にリッド付き収納、助手席前には一眼レフカメラも置ける大型トレーを備える。

居住性

ただ、どうしても高い重心に加えて、ダイハツとしては一世代前のハードウェア設計となることもあって、走りは良くも悪くも〝無難〞というべきレベルにとどまる。ソフトな自然吸気では横風や旋回はちょっと不得意で、ターボは素直に乗り心地が硬い。また、ACCが付かないのもレジャーカーとしては少し寂しい。

うれしい装備

助手席背もたれを前に倒せばテーブルに早変わり。水平に倒れ、かつ背面が平らな樹脂ボードになっている。
月間登録台数   955台(21年8月~22年1月平均値)
現行型発表    14年11月(一部改良21年5月)
WLTCモード燃費  17.4km/l ※※「D」「L」のFF車 

ラゲッジルーム

そういえば、同じボディのまま商用車としたハイゼットキャディーは2021年3月末で生産終了となり、最近は仕様変更も実施されないなど、モデル末期が漂うのも事実。この唯一無二の積載性能が新車で欲しければ、急いだ方がよさそうだ。

※本稿は、モーターファン別冊ニューモデル速報統括シリーズVol.140「2022年軽自動車のすべて」の再録です。

http://motorfan-newmodel.com/integration/140/

※ダイハツ・ウェイクは、2022年8月をもって生産終了となりました。販売店在庫がなくなり次第、販売も終了となります。

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