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サブロクに目覚めると2台体制に増強した!
最もお金のかかる趣味がクルマだろう。なかでも修理やカスタムでどうしても費用がかさむのが旧車だ。けれど、同じ旧車でもサブロクなら維持費は格安。なにせ車検時の重量税が免除されているくらいで、お財布に優しいのだ。
長年サラリーマンを続けてきたオーナーは長らく趣味のクルマを維持してきたが、10年前にサブロクを増車した人。当初は不動のホンダNⅢを引き取り、自分でカスタムを楽しみつつ復活。これでハマってしまった。
NⅢは知り合いから入手した個体で、その人は他にも数台のサブロクを所有していた。その中に可愛らしいスタイルのポーターがあった。2ストエンジンだから構造はシンプルだし、なにせスタイルがいい。そこで趣味のクルマを手放しポーターも引き取るのだ。
やはり引き取った当初はサビだらけでヤレていた。そこで必死になって自ら磨き上げることに専念すると、なんとか塗装しないでも見られる姿にまで仕上げた。後は車検を取るだけだ。
オート3輪が主流だった戦後のマツダは軽3輪のK360に代わる主力商用車として1961年にB360を発売。バンとトラックのラインナップで1968年にモデルチェンジした時から車名がポーターになった。キャロルと同じ水冷4気筒エンジンだったが、1973年にシャンテと同じ2ストロークに変更。途中でキャブオーバーのポーターキャブが追加されると元祖トラックは人気が低下して76年に生産終了。
SUSPENSION
ローダウンはお約束。アルミホイールはスピードスターMkⅡでラジアルタイヤでもハミ出さない。
リヤもMkⅡだが一回り太いサイズで165のSタイヤを履かせている。
ENGINE
ヘッドカバーやオルタのステーは気合で手磨きして軽く自分で筆塗り ラジエターに付くフィンをチェック柄にしつつ、手前はアルミテープ。
可愛いスタイルだから女性や子供にウケる!
ポーターに乗り始めると、意外にもよく走る。特に山道ではホンダNⅢより勾配に強いため、ロングツーリングに行くならほぼポーターになった。でもノーマルでは乗らずカスタムを開始。
ボディは前オーナーによりカスタムされていた。フロントフェンダーのエンブレムを外して穴埋めしたり、荷かけフックを除去してスムージングして全塗装されていた。ただ、一度違う人の手に渡り数年ほど青空駐車だった時期があり、その時にサビが発生。前オーナーの元に戻ってきてからは不動のまま保管されていたのだ。
そのためキャブレターを友人にオーバーホールしてもらうとエンジンは復活。エンジンルームから外せるものを外して自ら刷毛塗りしたり、サスペンションを加工してローダウンするなどカスタムを進行させた。ただブロックで下げたリヤは低すぎてガリガリ擦る。そこでリーフ反転に切り替えた。
ポーターでイベントへ行くと女性や子供ウケがとても良い。そこで可愛らしく見せる演出をするとさらに人気者に。自分でカスタムしたことがウケると、その分だけ愛着も湧くのだ。
室内
このマツダ・ポータートラックの記事は2022年10/21発売の、令和に残るクルマ改造雑誌『G-ワークス』(毎月21日発売)2022年12月号に掲載されたものです。