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スマホ感覚で車両操作が可能 大幅進化の最新ACCも魅力
Tクロス、Tロック、ティグアンという、T三兄弟としてフォルクスワーゲンはSUVラインナップを揃えている。いちばん小さいのがTクロスでポロがベースとなり、Tロックとティグアンはひとクラス上のゴルフをベースに開発されている。Tロックはかなりデザインに振ったスタイリングになっているが、実際の収納力ではTクロスの方が高かったりもするのが面白いところだ。つまりは、Tクロスはかなりの実力派モデルなのである。
エクステリア
コンパクトSUVということで、完璧に割り切ってFFのみの設定。悪路走破性はあまり考慮されていないと言い切っても良いかもしれない。そのぶん、日常使い+αの性能はしっかりと盛り込まれている。荷室の使い勝手はなかなかのものだ。フル乗車時で455lという大容量を確保しつつ、後席をすべて倒すと1281lまで拡大。自転車が積載できるほどなので、コンパクトSUVとしては期待を裏切らない積載能力をもつ。
乗降性
パワートレーンはフォルクスワーゲン自慢のTSIエンジンを搭載。 いわゆるダウンサイジングターボで排気量は1.0lとしながら、直噴技術とターボを組み合わせることで、 燃費を向上させながらも力強いパフォーマンスを発揮。中でもTクロスに搭載されているものは、軽量化と効率を極限まで突きつめているのが特徴で、最高出力116ps/最大トルク200Nmを発生する。トランスミッションは7速DCTなので、ダイレクトにパワーを得られるのがポイント。DCTの登場当初は低速域のガタガタ感やシフトショックなどが云々言われたが、年々DCTも進化して、特にシフトショックなどはまったく気にならないレベルまで、完成度を高めている。
インストルメントパネル
DCTと組み合わせるとおおむね燃費が良くなるという特徴があり、かつてのコンパクトハッチバックカーの代わりにコンパクトSUVが使われるようになった昨今、うれしいポイントになっている。さて、コンパクト輸入車は、ナビなどの快適装備が使いにくいなんて言われた時代も長かったが、Tクロスにはディスカバープロという最新ナビが搭載されている。これは車両を総合的に管理するインフォテイメントシステムで、最大8つの画面を同時に表示させることが可能なだけでなく、手のひらを画面にかざして左右にスワイプするだけで、画面操作が行なえるジェスチャーコントロール機能も併せもつ。
居住性
車両との連動性により、各種情報や安全装備などの表示設定が可能な上、通信モジュールも標準搭載している。常時オンライン化を実現しているので、クルマにスマホが搭載された感覚で使えるのはありがたい。
うれしい装備
月間登録台数 515台(21年10月~22年3月平均値) 現行型発表 19年11月(一部仕様変更 21年9月) WLTCモード燃費 16.9km/l
ラゲッジルーム
安全装備もしっかりと充実している。210km までの速度域で前車を追従して完全停止までサポートしてくれるACCを「アクティブ」を除く全車に標準装備。さらに、走行レーンアシスト機能でサポートしてくれるから便利だ。その際も、ステアリングホイールは静電容量式センサーが採用されたので、軽く握っているだけでシステムが継続的に作動するため、快適性が大幅に向上。利便性の高い一台に仕上がっている。
※本稿は、モーターファン別冊ニューモデル速報統括シリーズVol.141「2022-2023 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。
http://motorfan-newmodel.com/integration/141