鉛バッテリーもまだまだ進化する! ブルーバッテリーcaos、アップデート事情

リニューアルを果たしたのは、ハイブリッド車(補機)用以外の2シリーズ。標準車(充電制御車)用となるC8シリーズと、アイドリングストップ車用のA4シリーズだ。
旧態依然としているように見える昔ながらの鉛バッテリーも、変わりゆく自動車事情に合わせて着実に進化を果たしている。その最先端にいる、先進バッテリーの今を目撃!

電気消費が大きい状態から、クイックチャージでV字回復!

A4シリーズ、C8シリーズともに、新開発の液口栓を採用することで安全性を高めている。傾きによる液漏れ発生率は、従来品比で約7割も軽減。

着々と電動化が進む現代カーライフにあって、鉛バッテリーというと一世代前の印象があるかもしれない。姿、形は変わらないし、何より身のまわりの充電池はリチウムイオン電池等に一気に置きかわりつつある。現役期間も時間の問題と思う向きも強いだろう。

ところがどっこい、鉛バッテリーの需要はいまだ根強く、限られた範囲内ではあっても着々と性能進化を果たしている。充電制御車の登場に合わせて充電受け入れ性能を高めたり、またメンテナンスフリー化も進んで取り扱いも容易になったりと、時代のニーズを汲む形で商品性の向上に成功している。

その象徴ともいえるのが、高性能市販バッテリーをけん引するパナソニック「カオス」だ。近年でも、電力商品状態から素早く充電可能なクイックチャージ機能を搭載するなど、とりわけアイドリングストップ車の使用環境に合わせる形で進化を果たしてきた。

アイドリングストップの有効作動は従来モデル比1.5倍に!

注目のクイックチャージ機能は、A4シリーズのみに付加される特別な機能。アンチモンという独自素材を極板にコーティングすることで機能搭載に至っている。

直近のリニューアルは2022年・秋。ついこの前のことだ。そして、ここでの注目こそ、アイドリングストップ車用となるA4シリーズの進化である。

新たに実装されたのは、前述のクイックチャージに加え、Vチャージ性能をも付加している点。バッテリー残量が大きく減った状態から一気にV字回復を果たせるというものだ。

これにより、エンジン始動時等、低い充電状態からでも急速にV字回復できるようになる。ドライブレコーダーの駐車監視機能はもとより、乗車期間の間隔が空いてチョイ乗りが増える運転習慣も加わるなど、始動直後の心もとない電力事情が近年におけるカーライフのネックでもあった。その難題をピンポイントで解決できるものといえよう。

大きく電力消費した状態からはVチャージ、走行中に消費した分を素早く補うのがクイックチャージと、新モデルでは、充電アシストも二段構えになった。ドライブレコーダーを始めとして、後付け電子機器の電気負荷が気になる人こそ、まさに注目のニュースと言えそうだ。

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