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納得いくまで作り込む、だから仕事人に支持される
いまや軽トラ業界でも一大勢力を築きつつあるアゲスタイル。しかし、ブームの訪れるずっと以前からアゲを提唱しているメーカーがある。それがフォレストオートだ。第一号となったDA63Tキャリイ用はなんと2009年の秋にリリースを開始。当初は「そんなもの売れない」と馬鹿にされたというが、それでも実際に仕事で軽トラを使っている農業従事者や林業従事者から徐々に支持を集めていき、今では全国のディーラーにも卸している。まさに先見性にすぐれていた、というわけだ。
そんな「FAFリフトアップスプリング」だが、支持を集めた最大の特長は乗り心地の良さにある。オリジナルで開発した秘伝のセッティングを施したバネレートは、たとえ舗装路でも悪路でも車種ごとに絶妙な乗り心味を実現。その開発には、実は航空業界で働いた経験が生きていると、代表の戸森さんは話してくれた。
「この仕事を始める前は10数年間、飛行機の整備士を行う傍ら、部品の開発を行ってきたんですよ。飛行機のパーツっていうのは軽く強いものでないといけない。だからといって高すぎると運賃に響いてしまう。そのせめぎ合いで鍛えられてきたから、自社パーツでも徹底的に素材を調べて、納得いくまで作り込んでいるんです」。
開発に心血を注いでいるからこそ、FAFリフトアップスプリングはリピーターが多いというのも頷ける。今回撮影に協力してくれたハイゼットのオーナーさんのように親子三代に渡って購入してくれる方も珍しくないという。
「FAFリフトアップスプリング」はフロントがコイルスプリング、リアが車軸とリーフスプリングの間に挟み込むスチール製のブロックというセット内容。適合車種も多く、その上構造変更申請も必要ないため、手軽に装着できるのもメリットと言ってよい。
バネレートが柔らかすぎれば操縦安定性が乱れてしまう。反対に固すぎればポンポンとはねてしまい悪路での乗り心地が悪くなる。つまり、柔らかすぎず固すぎず、ベストなバネレートで設計されている点が見事。ショックは純正を使うためコスパが良いのもグッド。
写真のスーパーキャリイも、ハイゼットジャンボも、リフトアップ量は約35ミリ。さらにタイヤを純正よりもひとまわり大きなものに変えれば、約15ミリの追加上昇も可能になる。逞しいスタイリングとなるだけでなく、未舗装路の走破性も上昇させてくれる。
戸森彰信さん
東京生まれの戸森さんだが、成田空港での整備の仕事で成田市へ。自然の豊かさが気に入ってそのまま移住してしまったという。
【FAF LIFT UP SPRING】
価格:3万4800円
仕様:35mmアップ
適合:キャリイ(DA62T/DA63T/DA16T)、スクラムトラック(DG62T/DG63T/DG16T)、ミニキャブトラック(U61T/U62T/U16T)、クリッパートラック(U71T/U72T/DR16T)、ハイゼットトラック(S100P/S200P/S500P)、ピクシストラック(S200U/S500U)、サンバートラック(S200j/S500J)
旧サンバー用スプリングもラインアップ
スバルが生産していた時代のサンバートラック用のアイテムも設定あり。こちらは4輪コイルスプリング仕様となっている。
6代目までのサンバートラックのリアは、リーフではなくコイルスプリングを採用している。軽トラでは珍しい足まわりの構造を持つのだ。
▪価格:3万9800円
▪仕様:35㎜アップ
▪適合:サンバートラック (KS3/4・TT1/2)
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[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]