令和版大空間高級サルーンは、後席に乗るだけでなく運転も楽しい!【新型アルファード&ヴェルファイア公道試乗レポート】

【公道試乗で全検証】ミニバン絶対王者の「走り」は? 注目は2.4Lターボの新型ヴェルファイア

すでに納車待ちの列がなが~くなってきているという話の新型アルファード&ヴェルファイア。これまでのミニバンとはひと味もふた味も違うという評判の「乗り味」を要チェック! 

ミニバンの弱点を補うバランスが絶妙に

目指したのは、高級セダン並の乗り心地——。言うのは優しいが、前後ドア(とくにスライド)と巨大なリアゲートによる大開口が、良好な乗降性と積載性を担保している大型ミニバンにとって、簡単な目標ではなかったはず。しかも全高も高く、コーナーなどでの安定性も含めて不利な条件が並ぶ。2tを優に超える重さは、重厚感のある乗り味には良い面もあるが、動力性能や燃費にとっては決して歓迎すべき点ではない。とはいえ、先代でも静粛性はすでに高級車にふさわしい領域に達していた。新型の命題である乗り心地に関しては、「エグゼクティブラウンジシート」に収まる乗員からフロアからの振動などを指摘する声もあったようだ。

ミニバン向けに最適化された「TNGA」プラットフォームの採用をはじめ、レクサスを含めた高級オープンカーまでその構造を調べた結果、床下のV字ブレースに行き着き、サイドのロッカーストレート構造の採用、B/C/Dピラーを環状骨格にするなどして、先代からねじり剛性を50%向上。さらに、構造用接着剤の使用量を約5倍に増やし、シートに高減衰タイプを、後方の高い剛性が必要な場所に高剛性タイプを配置。もちろん、アルファード「エグゼクティブラウンジ」とヴェルファイア全車標準の周波数感応型ショックアブソーバーも効いていて、低速域では嫌な微振動を抑え、高速域ではコーナーでもふらつかない足に寄与している。専用開発されたタイヤの仕事ぶりも見事で、アルファードが標準化する17インチはソフトな当たりで、標準サイズが19インチになるヴェルファイアでも乗り心地は良好だ。

大きなキャビンと大開口を備えるミニバンは、乗り心地だけでなく静粛性を高める面でも不利なはずだが、タウンスピードでのドラミングやこもり音もほとんど抱かせない。吸音材などに頼ったクルマだと、ドアを閉めた際に防音室に入ったような耳の違和感を覚えることもあるが、新型はまったく感じさせない。静かな森の中にいるような心地の良ささえ味わえる。ハイブリッド車は、エンジンが再始動すると音は若干伝わってくるものの、運転席でも振動までは察知できず、モーター走行時は当然のこと、ハイブリッド走行時でも不快な音や振動は、見事に遮断されている。

そのパワートレーンの主力は、アルヴェル共通の2.5Lハイブリッド。駆動方式を問わず低速域からモーターアシストが力強く、2.2tを超える「エグゼクティブラウンジ」でもスムーズに加速させる。E-Fourとの組み合わせは多少重さを感じさせるが、4人乗車で荷物を満載していてもモアパワーを抱かせるシーンは少ないはずだ。

アルファードに設定される2.5Lのガソリンエンジンは、先代からの流用になるが、街中での試乗では想像よりもよく走る。ハイブリッドよりも170㎏軽いのが効いているのは確かで、「2AR-FE」型エンジンは、ミニバンとの相性がいい。

ヴェルファイアには、専用となる2.4Lガソリンターボを設定。フロントパフォーマンスブレースにより剛性を高めただけでなく、19インチタイヤを基準に足まわりの開発が行われた。電動パワーステアリングやサスペンションの専用チューニングにより、ターボ車は走り出しから軽快感があり、意のままによりクイックに向きを変える。高速域ではコーナーでも姿勢が終始安定していて、まさにドライバーズミニバンというキャラが際立っている。一方で、17インチタイヤを標準装着するアルファードよりもやや路面からの振動を感じやすい面もあるが、とくに上下動の収束は速く、不快ではない。

新型アルファード&ヴェルファイア公道試乗レポート まとめはこちら

STYLEWAGON(スタイルワゴン)2023年9月号より

[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]

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