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”ローダウン”の目的はタイヤとフェンダーの隙間を少なくすること
クルマのカスタム・ドレスアップにおいて、まず最初に取り組みたいのがタイヤ&ホイールの交換と、車高を変えるということ。タイヤ&ホイールの交換は、自分の好きなデザインを選択するという目的がはっきりしているが、車高を変えることでどんな違いが得られるのか? そもそも車高を変えるにあたって目的はふたつに分かれる。ひとつは車高を下げる=ローダウン、もうひとつが車高を上げる=リフトアップだ。今回はカスタムシーンの王道でもあるローダウンから。
まずローダウンするとどうなるのか? 一番のポイントは、タイヤとフェンダーの隙間を少なくすることで、クルマ本来のスタイリングが主張でき、まとまり感の高いフォルムを作ることができるということ。また、ホイールの存在感をよりアピールすることもできる。
そして見た目の変化だけでなく、クルマの重心が下がることによって走行時のふらつきが抑えられ、走行安定性が増すという日常面でのメリットもある。特に全高が高いミニバンなどは、重心が下がることによってコーナリング時の操作性も向上する。
新車で購入した状態(純正)と、車高を落とした状態を比較するとその違いは明快で、車種によって異なるが純正はタイヤとフェンダーの間に握り拳ひとつが余裕で入るほど隙間がある。ローダウンすることによってその隙間が少なくなり、より安定したスタイルを作ることができる。走行安定性が向上するといったメリットもあるが、何よりもクルマをカッコよく魅せるための第一歩が、ローダウンなのだ。
どうやってローダウンするの?
車高を変えるための手段は色々あるが、基本は純正のサスペンションをローダウンするためのカスタムパーツに交換する。そのアイテムは大きく3通り存在し「ダウンスプリング」「車高調」「エアサス」がある。コストパフォーマンスに優れたダウンスプリング、乗り心地や機能性に優れた車高調、ボタン操作で車高を上げたり下げたりできるエアサスと、それぞれ特徴が異なるが、どのくらいローダウンするのか? によっても選ぶべきアイテムは変わってくる。
どのくらい車高を落とせばいいの?
40mmから140mmまで、20mm刻みでローダウンした30系アルファードを見てわかる通り、何mmローダウンするかによって印象が大きく変わってくる。カスタムの世界では「車高は低ければ低いほどカッコイイ!」という言葉があるが、低くなればなるほどより迫力が増していくということがよくわかる。ただし車高を上げたり下げたりできるエアサス以外は、日常的に走ることを考えた車高にするということも重要だ。ローダウンしたことによって、いままで全く気にならなかった段差にバンパーを擦ってしまうということも起こり得るので、自分が納得いくスタイリングと日常の使い勝手を考えた車高を見極めるのもポイントだ。
ローダウンすると乗り心地が悪化するの?
サスペンションをダウンサスや車高調に交換することによって乗り心地は確実に変わってくる。ただし一概に乗り心地が悪くなるというわけではなく、ローダウン量や選択するサスペンションによって変化する。その感じ方は人それぞれで、乗り心地が固くなることによって、「ゴツゴツした嫌な感じ」と思う人もいれば、「ローダウンする前はフワフワしてクルマ酔いしやすかったけど、ローダウンしたらフワフワ感がなくなった」と感じる人もいる。一部の車高調やエアサスには、乗り心地を自分好みに調整できる「減衰力調整機能」を搭載したモデルもがあるので、色々と試してみるのもローダウンした時の楽しさでもある。
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]