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スノーピークからトレーラーテント「フィールドトレーラー」が登場した。
BLAST TRAILの箱型トレーラーの上に扇型に開くテント。そのサイドにあしらわれるSNOW PEAKのロゴが輝く。
「フィールドトレーラー」のポイントは5つ
トレーラーテントは近年日本でも注目を浴びているキャンプギア。
クルマで牽引するトレーラーの上にテントを設置。その多くは扇型に展開するテントにより、荷台サイズの1〜2倍ほどの床面積のテントがカンタンに設営できるのが魅力だ。
その簡便さを自社製品でというスノーピークの発案から、白羽の矢が立ったのが、すでに自社でもコンパクトなトレーラーとテントの組み合わせを提案していたトレーラーブランド、ブラストトレイル。
トレーラーテントは現在、海外製品が主体となって市場を牽引、そこにスノーピークが新規参入したカタチだ。
1つめはそのサイズ
今回企画するに当たって、大人4名の就寝を可能とすることがテーマだったという。
そこからフロア面積を算出、ブラストトレイルが新規に製作する下部トレーラーのサイズが決まった。
この大きさが絶妙で、けん引時で全幅1.86m×全長2.5mとコンパクト。日本の山がちなエリアへのアプローチなどを含めた道路事情を考えるとありがたいサイズとなっている。
そして2つめが練られたテントの仕組み
折りたたまれた2つ折りのフロア面を180°展開することでテントの展開が可能で、設営は5分程度で完了する。このあたりは他社製品と変わらないが、ここからがフィールドトレーラーの見どころ。
テント下に敷くグランドシートいらずのトレーラーテントながら、多くの場合、フライシートも簡略化されるケースが見受けられる。
スノーピークのではしっかりしたフライシートを標準装備、しかも、テント本体とともに展開・収納が可能だ。
テントのサイドには、フレームポールに合わせて分割され大きな開口をもつメッシュが各4面配されており、個別に換気などを自由自在に行える。
また、ペグダウン用のフックも用意。トレーラーにも設営地で地面に固定できる脚が装備されているが、テントは元々強風時に煽られ歪むような変形をしがちなので、ペグダウンするとさらに安定させることができるため、ありがたい装備。
そしてテント自体が取り外しし易い設計となっているため、雨天時の設営後の乾燥など、トレーラー部と分割して個別に干す等のメンテナンスもしやすい。
3つめが前室代わりのスペース
スノーピークのテントをファミリー系で利用する際、多くの場合就寝人数にプラスして前室的な用途のスペースを考慮することが多い。フィールドトレーラーでは、展開したテントの下、トレーラーの箱部のサイドがこの前室の代わりとなる。椅子やテーブルなどを展開すれば、タープがなくとも、あるいはタープを展開する前後にくつろぎのスペースを構築できる。雨天時には、この「屋根下」から、箱部サイドのハッチを使って雨を避けつつ小物の撤収を始められ、その後大物をリアハッチへ、そしてテントのテンションをゆるめて格納……という流れで、ストレスフリーな撤収作業も可能だ。他社の製品でも同様の流れでの撤収もかのうではあるが、サイドハッチの設置など、専用設計だからこその練られたレイアウトがそこには見える。
4つめは箱型の広いカーゴエリア
広いカーゴエリアも魅力だ。ブラストトレイル製作の箱部分=カーゴエリアは、天面で地上から1.53m(上方にテント部があり、格納時全高は1.83m)と荷室の開口も十分で、大きく重めのものを出し入れすることもでき、かつ一般的な駐車場サイズにおさまる大きさ。駐車環境さえゆるせば、キャンプギアのストレージとしてメンテ後のギアを納めておき、そのまま出発! というスタイルも可能だ。
5つめはけん引免許いらずの重量
テントを含めたトレーラー重量が530kg。カーゴの最大積載量は200kgとなっており、全体で750kgまでの重量に収まり、けん引免許が不要となるため、導入がしやすいのもメリットだ。
繰り返しになるが、東京オートサロンの会場で見るとその高さから大きなテントに見えるが、実際の床面積は3.2m×2.0m
(プラスけん引部)。実際の設営料についてはキャンプサイトのレギュレーションによるので、一概には言えないものの、大型テントよりもスペースを取らない設営が可能なことも、魅力となりそうだ。
2024年3月店頭受注開始予定
すでにスノーピークのロイヤルカスタマーへの発表を新潟などで行っているが、東京では初公開。一般への公開としてはこの東京オートサロン2024が初お披露目となるフィールドトレイラー。そのサイズ感、そしてそのクオリティを確認するなら、この東京オートサロンがチャンスだ。
2024年3月店頭受注開始予定。価格は261.8万円(税込み)となっている。