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シリーズ最新モデルの実力をチェック
アイスブレーキ性能22%向上。トーヨータイヤの最新スタッドレス『オブザーブ・ギズ3』の特徴はなんといってもソコだ。
スタッドレスタイヤの新製品は従来品に対してアイスブレーキ(=氷の上でのブレーキ)性能を高めるのが一般的だが、その相場は一般的に1割。つまり10%。しかしトーヨータイヤの進化幅はなんと22%。一般相場の約2倍なのだから“伸びしろ”は大きい。
今回はスケート場で従来品と比べながら試乗したのだが、クルマは195/65R15サイズを履いたカローラスポーツ。限界性能が露呈しやすいよう、あえて4WDではなくFF車を走らせた。
結論から言えば、従来品との違いは明らかだ。安心感が全く違う。
従来品も本当にスピードを落とせば問題なく走ることができる。しかし、たとえゆっくり走っていても感じられたのは、新作の『ギズ3』だと従来品『ギズ2』に比べてステアリングを切るときにしっかり感があること。タイヤが路面をしっかり捉えている感じが、ハンドルを持つ手を通じて伝わってくるのだ。
ブレーキングの制動距離が従来品に対して短くなっていることは、実際に従来品と比べると明らか。スタッドレスタイヤにとって凍結した路面でどれだけ短い距離で停止できるかはとても重要な性能。そこが大幅に進化したのは、歓迎すべきことだ。
もちろん氷上コーナリング性能も進化。「こんなに曲がるの?」と思うくらい粘ってくれるうえで、フロントタイヤがグリップを失うときも従来品に対して「ジワッ」とゆっくり滑り出す感覚で、コントロール性の高まりを感じた。あせらずアクセルを戻してグリップを回復させるなどの対応がしやすく、つまり乗りやすいから、緊張や疲れを減らせる。
実は、『ギズ3』はアイス性能以外にも注目の進化がある。それは環境性能。そう聞けば「環境性能なんて関係ない」と思うかもしれないが、従来品に対して「転がり抵抗10%アップ」は燃費をよくするうれしいユーザーメリットだ。
また氷上性能の持続性も進化。使っているうちにゴムが硬くなるのを抑える性能が高まり、劣化を防止するのだ。4年後の劣化度合いは「従来品の半分にも満たない」というから、より長く使うことができる。
【TOYO TIRE RSOBSERVE GIZ3(トーヨータイヤ・オブザーブ・ギズスリー)】
従来よりも性能を大幅アップデート
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STYLEWAGON(スタイルワゴン)2024年11月号
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]