独自の技術の純正と同じ安全性を確保
純正シートを保護する、車内の見映えを一新するなど、シートカバーが持つ機能性・カスタム力の高さは理解できたが、純正と変わらない使い勝手や安全性能をキープできるのだろうか、というのが気になるところ。
最近のクルマには、ほとんどの車種にサイドエアバッグが装備されているが、これは車両側方からの衝撃に対して、胸部への衝撃を緩和するための安全装備。エアバッグはシート内に収まっていて、衝撃の感知とともにシートの一部が破けて展開する仕組みだ。
当然シートカバーはこの部分も被うように作られているが、各シートカバーメーカーでは独自の技術により、サイドエアバッグの展開に不具合がないよう対応している。
一例として、クラッツィオでのサイドエアバッグ展開試験に同行する機会を得たので、紹介しよう。クラッツィオでは日常的に自社にて展開試験を行っているそうだが、今回は日本自動車研究所(JARI)にて、第三者的な見地も伴う試験を実施。
試験は、スーパースローの動画撮影をするなど本格的。
エアバッグがちゃんと展開するかどうかはもちろん、カバーの破れるべき場所が展開するか、展開までの時間はどうかなどの検証を行っていた。
実際、エアバッグは確実に開き、純正と変わらぬ安全性を確保できていて、今回、新型レヴォーグから新採用された助手席SRSシートクッションエアバッグの対応も確認できた。
カスタムパーツとはいえ安全性が損なわれないよう、アフターメーカーの努力を実感できた貴重な機会だった。
新型レヴォーグ採用のSRSシートクッションエアバッグも対応
新型レヴォーグからスバルが採用しているSRSシートクッションエアバッグは、衝突時に体の潜り込みを防ぐため、座面前方が浮き上がる仕組みのエアバッグ。今回は通常のサイドエアバッグ試験に加え、シートクッションエアバッグも純正と変わらないよう展開するか、シートカバー装着&非装着での比較試験も行っていた。結果としては、こちらも問題なく、純正同様シート座面が膨らむ効果を得られていた。
撮影協力:イレブンインターナショナル https://www.11i.co.jp