卓越したオフロードパフォーマンスはランドクルーザー譲り！

パワフルな走りを実現するエンジン、そして悪路を走る先進技術が凄かった【トヨタ・ランドクルーザープラド_メカニズム解説 #002】

人気SUVのメカニズムを知る、第二弾は、ランドクルーザープラドのエンジンや安全装備、そして先進技術について紐解いていく。

合計枚数23枚
すべての画像を見る

目次

車格に見合ったパワフルな走りを生み出すユニット

▶▶▶メカニズム解説まとめはこちら

いまやSUVクラスでも内燃機関にモーターを組み合わせたハイブリッド、あるいはモーターのみで走る電気自動車が世界的にポピュラーになりつつある。市街地走行だけでなら電動化は大いに歓迎できるが、大柄で車重がかさむクロカンSUVにとっては、低回転域のトルク特性に優れ、パワフルな性能を発揮し、長い距離を走るうえでは省燃費性能であることなど、ディーゼルエンジンの搭載にメリットが見出せる。さらに、過酷な使用状況でも故障が少ない耐久性も含め、トヨタ製ディーゼルエンジンは世界的に評価が高い。

プラドに搭載される1GD-FTV型エンジンは、排気量が2.8ℓで、小型・軽量化を実現したほか、ディーゼルエンジン特有の騒音や振動の低減が図られている。かつて主流だったKDエンジンに対して排気量を200㏄ダウンさせたが、これによる出力低下を回避すべく、高断熱燃焼システムの採用によって熱効率を高め、さらに新開発のターボチャージャーを組み合わせることで、加速性能とレスポンスを高めている。

気温がマイナス40℃以下の極寒地域や海抜4500mを超える地域など、世界中のあらゆる地域において、高熱効率で、静粛性かつ力強い走りを実現するユニットだ。

環境性能にも秀でているのも、1GD-FTVの特徴のひとつ。トヨタ初となる尿素SCRシステムの採用などによって、世界でもっとも厳しい排出ガス規制である欧州のEURO6および、日本のポスト新長期にも対応していることはトピックのひとつだ。

ヘビー級のボディをものともしないパワフルな走りを実現するユニット【エンジン／駆動系】

【2.7L直4／2TR-FE（ガソリンエンジン）】

2.7L直4／2TR-FE（ガソリンエンジン）

2.7L直4／2TR-FE（ガソリンエンジン）

【2.8L直4／1GD-FTV（ディーゼルエンジン）】

動力性能だけでなくDPR（排出ガス浄化装置）や尿素SCRシステムなどによって、排出ガスのクリーン化を実現。WLTCモード燃費は11.2km/L。

動力性能だけでなくDPR（排出ガス浄化装置）や尿素SCRシステムなどによって、排出ガスのクリーン化を実現。WLTCモード燃費は11.2km/L。

エンジン各部の形状や構造を見直し、水冷式インタークーラーやターボチャージャーのサイズアップを実施。これにより最高出力204PS、最大トルク500Nmの性能を獲得。

【6速オートマチックトランスミッション】

駆動力統合制御システムやAI-SHIFT制御などの採用によってエンジンの特性を効率よく引き出し、滑らかでスムーズな変速を実現。TZ-Gにはパドルシフトが標準で備わる。

駆動力統合制御システムやAI-SHIFT制御などの採用によってエンジンの特性を効率よく引き出し、滑らかでスムーズな変速を実現。TZ-Gにはパドルシフトが標準で備わる。

衝突回避支援パッケージをすべてのグレードに標準装備【予防安全装備】

プリクラッシュセーフティは検知範囲が拡大され、夜間の歩行者と昼間の自転車運転者にも対応。レーンディパーチャーアラートやロードサインアシストなども全車に標準装備。

プリクラッシュセーフティは検知範囲が拡大され、夜間の歩行者と昼間の自転車運転者にも対応。レーンディパーチャーアラートやロードサインアシストなども全車に標準装備。

悪路を安定して走れる最先端テクノロジー【先進技術】

油圧システムによって前後スタビライザーの作動を最適に制御。悪路や舗装路など、走行シーンにかかわらず、つねに快適な乗り心地と優れた操縦安定性を高次元で両立できる。

【マルチテレインセレクト】

トラクションコントロールの制御を変化させるなど、車両側で駆動と制動を最適にコントロールすることで路面状況に応じた走行支援を行うシステムだ。5つのモードから任意に選択できる。

1 / 5

「パワフルな走りを実現するエンジン、そして悪路を走る先進技術が凄かった【トヨタ・ランドクルーザープラド_メカニズム解説 #002】」の1枚めの画像 — 滑りやすい路面【MUD & SAND】

2 / 5

「パワフルな走りを実現するエンジン、そして悪路を走る先進技術が凄かった【トヨタ・ランドクルーザープラド_メカニズム解説 #002】」の2枚めの画像 — 土と石が混じった滑りやすい路面【LOOSE ROCK】

3 / 5

「パワフルな走りを実現するエンジン、そして悪路を走る先進技術が凄かった【トヨタ・ランドクルーザープラド_メカニズム解説 #002】」の3枚めの画像 — 凹凸の激しい路面【MOGUL】

4 / 5

「パワフルな走りを実現するエンジン、そして悪路を走る先進技術が凄かった【トヨタ・ランドクルーザープラド_メカニズム解説 #002】」の4枚めの画像 — 段差の多い路面【ROCK & DIRT】

5 / 5

「パワフルな走りを実現するエンジン、そして悪路を走る先進技術が凄かった【トヨタ・ランドクルーザープラド_メカニズム解説 #002】」の5枚めの画像 — 岩石の多い路面【ROCK】

【マルチテレインモニター】

マルチテレインセレクト作動中に、前後左右4つの車載カメラ映像から、車両周囲6エリア（フロント／リヤ／左右サイド前方／後方）の路面状況の確認を可能にするシステム。

【クロールコントロール】

微妙な速度調節が必要となる走行条件下で、エンジンとブレーキを自動制御して極低速を維持。ドライバーは操舵に集中できるので、スタックからの脱出にも効果を発揮する。

▶▶▶メカニズム解説まとめはこちら

[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]

キーワードで検索する

著者プロフィール

stylewagon

続きを見る