Mクラスミニバン最後の刺客として、大本命の日産セレナがフルモデルチェンジされた。ミニバン初となる「プロパイロット2.0」を標準装備するなど、話題満載! そんな新型セレナを様々な角度からチェックしていきます!
静粛性の高さや乗り味も向上した新型e-POWER
新開発の発電専用1.4Lエンジンと高出力モーターを組み合わせるe-POWERから試乗した。まず驚かされるのが、静粛性の高さだ。エンジンが掛かっていない際の発進や低速時はもちろん、始動時の音・振動もよく抑え込まれている。エンジン音を抑制したのはもちろん、遮音材や吸音材を適正配置、厚みを増した成果で、とくに静かな「ルキシオン」は、フロントスクリーンとフロントガラスに遮音ガラスを採用。同仕様は、ハンズオフドライブの「プロパイロット2.0」に対応するため、足まわりの強化も盛り込まれていて、開発テーマのひとつである「クルマ酔いのしにくさ」を最も享受できる。コーナリングや車線変更時でもロールやピッチングも抑え込んでいる。また、いわゆるワンペダルドライブの「e-Pedal step」をオンにした際の回生時の姿勢もいい。減速Gを向上しつつ、ノーズダイブも抑えた滑らかな減速フィールも好印象だ。
先代のC27から継続して採用された2.0Lも静粛性の高さを十分に享受できる。80km/h程度であれば1列目と3列目間で普通に会話できるほど。また、アクセルとブレーキ操作に対してリニアな応答性を実現していて、滑らかで軽快な走りが得られるのも光る。
第2世代のe-POWERは、1.4L発電専用エンジンを新たに開発した。3気筒とは思えないほど静かで、始動時の音や振動も抑制。エンジンは72kW(98PS)/123Nmという数値で、モーターも高出力化し、120kW(163PS)/315Nmに達する。
FRONT
REAR
先代と同様に、前がストラット、後ろがトーションビームと、形式こそ同じだが、新開発のハイカット特性ダンパーがロールスピードを抑え、ロール剛性を20%高めるスタビライザーを搭載している。
「ルキシオン」は、ナビの目的地設定時に手放し運転が可能な「2.0」に対応。ナビリンク機能付「プロパイロット」も設定し、ナビと連動してアクセルやブレーキ、操舵もアシストする。
後方床下をのぞくと、空気の流れを整え、部品を守るディフューザー形状のアンダーカバーが目に入る。e-POWERのWLTCモード燃費は最高で20.6km/L、ガソリンエンジン車は同13.4km/L。
熟成の2.0L
2.0Lのガソリンエンジン車は、先代からのキャリーオーバーであるMR20DD型を積む。最高出力110kW(150PS)、最大トルク200Nmという数値こそ同値だが、制御ロジックを進化させ、スムーズな加減速を獲得した。CVTは新コントロールバルブの採用、シフトバイワイヤ化に加え、パドルシフトも追加。
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[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]
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