リビングのようにくつろげる世界観を追求
上海モーターショー2023で、LEXUSが世界初公開した新型「LM」。すべてにおいて最高級という言葉が相応しいが、注目すべきは快適性と利便性を両立したインテリアにある。
「Dignified Elegance 」をキーワードに作り込まれたインテリアデザインは、乗った人が素に戻れる時間を提供すべく、人間中心の考え方に基づいたつくり込みが行われている。室内高のあるパッケージを活かしながら、広く心地よい空間を水平&垂直を基調としたシームレスな空間を表現し、リビングのようにくつろげる世界観を追求。シートバリエーションは3タイプあり、6人乗り、7人乗り、そして「LM」の魅力を最も体感できる4人乗り仕様がある。
ショーファードリブン(=オーナーは後席に座り、運転はお抱え運転手がするクルマ)に特化した4人乗り仕様は、リアシートの装備が圧巻。先代LM同様、前席と後席の間にパーテーションを設置し、上部に昇降式スモークガラスを備えてプライバシーと解放感を両立。さらに48インチの大型ワイドディスプレイが用意され、オンラインによるビジネスミーティングや大画面で映画を楽しんだりと、様々なシーンに合わせた使い方が可能になっている。
そして驚きの連続なのが左右独立式シートを2席設けた後席空間。オットマンの伸縮量を従来型よりも延長し、パーテーションとの距離を保つことで余裕のあるスペースを確保。LEXUSとしては初めてアームレストとオットマンにシートヒーターを採用している。そしてパーテーション上部中央に搭載されているのが、乗員と周辺温度を検知する後席専用の「温熱感IRマトリクスセンサー」。乗った人の顔、胸、大腿、下腿の体の部位を4つに分け温熱感(温かさ/冷たさ)を推定することで、エアコンやシートヒーターなどを一括コントロールし、車内を常に快適な温度に保ってくれる。見た目の豪華さだけでなく、快適な移動空間としての究極系とも言える機能が満載だ。
他にも自然体でいられる室内環境を目指した装備が充実。室内灯に間接照明を採用することで、車内の造形や素材の美しさを際立たせながら、リラックスできる空間を演出。イルミネーションは14色のテーマカラーと、好みに合わせて選択できる50色のカスタムカラー、計64色が用意されており、自分好みに選択することが可能になっている。他にもエアコン/シートポジション/サンシェード/照明などを総合制御する「リヤクライメートコンシェルジェ」をLEXUSで初採用。4種類のプリセットモードに加え、乗員の好みに応じてカスタマイズできるモードも用意されている。
インテリアカラーはソリスホワイトとブラックの2色。ソリスホワイトにはカッパー色のアクセント、ブラックにはグレートーンを随所に配置することでモダンプレミアムな世界観を表現している。
国内でミニバンキングとして君臨するアルファード&ヴェルファイアとの決定的な違いは、「LM」はショーファードリブンであるということ。自分で運転を楽しむよりも、リアシートで最高のリラックス空間を満喫するためのクルマが「LM」。最高級のおもとなしを、是非とも味わいたい。
▷新型「LM」世界初公開 まとめはこちら