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荷台の活用で積載と快適キャンプする、迫力のオーバーランドスタイル
巷にこれだけSUVやクロカンが溢れてくると、かつてのミニバンブームがそうだったように「ボディカラーと仕様の被り」は避けられない。せっかく人とは違う個性や存在感を求めて車高の高いクルマを選んだのに、それが色褪せてしまう…空前のブームのなかでそんな忸怩たる思いを抱えていたのが、かつて中期の150プラドに乗っていたわがままハイラックスさん。結婚を機にBP型レガシィから150プラドの一部改良で加わった、ディーゼルターボの7人乗り・Lパッケージに乗り替えてクロカンライフをスタート。
「類は友を呼ぶ」のごとく、すぐにプラド乗りのオーナーとSNSでつながり、ハイリフトや大径タイヤでゴリゴリに固めたカスタム上級者から刺激を受けてきた。そんな個性豊かなプラド界隈に身を置くなかで「このままプラドに乗り続けても中途半端に終わるのでは」という危機感を抱くようになる。オフロード走行も楽しいけれど、家族がいるのでクルマを壊すような走りはできない。
ちょうどキャンプを始めた時期と重なり、積載も欲しかった。そこでアノ車種が乗り替え候補に挙がった。スタイルとしてのキャンプが見えるカタチにしたい。それを叶えるのがピックアップトラックのハイラックス。荷台を「自己表現のキャンバス」と捉え、海外のオーバーランドスタイルに刺激を受けたこともあり、妻のみきさんを説得して乗り替えた。
プラド時代は富士ヶ嶺やブロンコにも走りに行ったが、ハイラックスはキャンプに振り切り荷台のカスタムに注力。ヤキマのトラックラックをベースに、ARBのルーフトップテントで鉄壁のスタイルを構築した。
7.8インチアップと315タイヤの迫力フォルム
サードシートを倒して荷室代わりにしていたプラド時代と比べたら、積載量は雲泥の差…と思いきや、そうでもないらしい。ピックアップトラックは案外荷台の使い方が難しい。わがままハイラックスさんはキャブのルーフ上まで効率よく使えるように、荷台に高さを調節できるヤキマのトラックラック「オーバーハウルHD」を装着し、キャブのルーフ上にセットしたルーフラック「ロックンロード」と高さをツライチにした。
こうして荷台の下から上までフルに活用できるようにして、最上段にはオーバーランドスタイルの要となるARBのルーフトップテント、シンプソン3を搭載。ラダーを含めた総重量は81㎏だが、オーバーハウルHDの耐荷重はオンロード226㎏、オフロード(走行時)が136㎏なので、キャパシティは余裕たっぷり。
さらに、助手席側には2.5m幅、後方には1.25m幅のARBサイドオーニングをセットし、横方向にもキャンプスペースを拡張できるようにした。オーニングは単なる日除けではなく、幕とメッシュの2重構造の側面、天井、フロアシートが一体になった吊り下げ式の「デラックスオーニングルーム」を取り付けると、ルーフトップテント以外に「もうひと部屋」追加でき、ファミリーや仲間とのキャンプにも余裕で対応できる。
荷台と屋根上に注目しがちだが、クルマ自体のカスタムもプラド時代から引き続き継続中。足まわりはARBのサスペンションブランド、オールドマンエミューの別タンク式バイパスショックを組み込み、トラック特有の硬い乗り心地の改善と走破性向上を両立。併せて2インチのボディリフトを施すことで、315サイズのタイヤが履けるようになった。
ワイルドな面構えは悪路でのアプローチアングルを稼げる形状で、ランプ類を取り付けるプラットフォームとしても機能するARBのサミットバンパーで形成。まるでデモカーのようなまとまりの良さだが、アイテムの選択もそれを狙ってとのこと。無骨に見せつつ洗練を極めた秀作だ。
カッコいいスタイリングと快適キャンプを両立するオーバーランドスタイルで、家族みんなが笑顔になる。
ラックに載りきらない荷物はヒッチキャリアに取り付けたヒッチカーゴに積載。ヒッチカーゴまで含めた全長で構造変更を行なった。
SPECIFICATIONS●MODELS:トヨタハイラックス・(令和2年式)●WHEEL:SCS BR6(16×8.5J−12)●TIRE:オープンカントリーMT(315/75-16)●SUSPENSION:ARBオールドマンエミューBP-51、ボディリフト2インチアップ●EXTERIOR:ARBフロントバンパー、ロックスライダー、オーバーフェンダー、トノカバー、シュノーケル●INTERIOR:シートカバー、RAMマウント●TUNING:サイド出しマフラー●CAMP:サイドオーニング2.5m、シンプソン3ルーフトップテント、フラットラック、YAKIMAオーバーハウル、ロトパックス
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OUTDOOR VEHICLE Vol.3 より
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]