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走り始めてほどなく、装着前に見受けられたワナワナとした微振動がだいぶ低減しているのに加えて、段差を通過したときの印象もぜんぜん違って、同じような入力でも伝わる衝撃がずっと小さく、振動も素早く収束するように感じられました。
衝撃音のピークレベルが下がって静粛性も向上していて、ボディが無駄に動いてしまう感覚もなく、バネのようになって振動が増幅される感覚もない。このあたりはまさしくボディダンパーの効果といえそうです。
さらに、タワーバーとの相乗効果で、全体的に剛性感と走りの一体感が増しています。ステアリングフィールもいくぶんスッキリとして、切り始めからスムーズにクルマの向きが変わるようになっていて、足まわりがよく動いている感覚もあります。
タワーバーを装着すると足まわりの取り付け部分の剛性が上がるので、よりダイレクトにサスペンションに力が加わって、ダンパーのストロークが増えたようですね。
タイヤを見たところかなりラギッドなデザインなので、直進性や微舵の応答性を確保するのが難しそうに感じられたにもかかわらず、実際走ってみるとけっこうよくて、直進性が向上していて、操舵に対する応答性とイメージしたラインをトレースしていける感覚を、このタイヤなのにここまで出せているということにむしろ感心しました。
レーンチェンジを試みてもそれは明らか。ステアリングを切ったとおりきれいについてきて、もどしたときのオツリも小さくなっています。
十分な直進安定性と意のままに走れる操縦性のおかげで、ロングドライブでの疲労もだいぶ小さくなるのではないかと思います。
サスペンションがしっかり動くようになったおかげで、コーナリングでロールしたときの姿勢も心なしか変わったのか、フロントに安定して荷重がかかりやすくなった印象があります。舵の効きもよくなり、横に逃げる感覚が薄れてアンダーステアが出にくくなったように感じられます。乗り心地だけでなくハンドリングもよくなっているようです。
タワーバーを装着すると車体剛性の前後バランスが狂うケースもありますが、環状骨格構造のデリカの場合はもともと十分な剛性が確保されているので、試乗した限り問題はなさそうですね。
タワーバーにはブレーキのマスターシリンダーストッパーが付いているので、ブレーキフィールも激変していました。ペダルの剛性感が段違いで、ロスストロークがなくなって踏み始めからリニアに効き、あたかもクルマ全体でブレーキをかけているかのような感覚になっています。
装着に対するメリットとデメリットについて、ボディダンパーは重量増以外にデメリットらしきものは考えられないと思いますが、タワーバーは一長一短で、マスターシリンダーストッパーも逃げがなくなるため耐久性がどうなのかも気になるところです。そのあたりどうなのかも含め、今後レポートしていきたいですね。
【COXボディダンパー】
【マスターシリンダーストッパー付ストラットタワーバー】
●3万7400円(税込)/取付費用 1万4850円(税込)/(コルトスピード調べ)
【取材協力 コルトスピード】
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[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]