ルネサスの車載用半導体R-CarとRH850が、Honda SENSINGに採用

ルネサス:ADASでホンダが採用を決定

ルネサス、ADASでHondaが採用を決定
ルネサスは、このたび、先進運転支援システム(ADAS)分野でHondaと協業拡大したことを発表した。

ルネサスの車載用SoC(System on Chip)R-Carならびに車載用マイコンRH850は、すでにHonda SENSING Eliteに採用され、2021年3月に発売したLEGENDに搭載されている。Honda SENSING Eliteは、自動運転レベル3:条件付自動運転車(限定領域)に適合する先進技術である。そして、この技術の研究開発で培われた知見やノウハウを生かして開発する全方位安全運転支援システムHonda SENSING 360にも、R-CarとRH850は採用、2022年に中国で発売される四輪車を第一弾として、幅広い車種へ展開される予定。

さらに今回、次世代のHonda SENSING 360に向けて、ADASの中核となるECU(電子制御ユニット)のメインSoCにR-Car S4が採用された。ルネサスとHondaは、これを通じ安全技術の向上に向けてADAS分野で協業を拡大していく。

ルネサスの執行役員兼オートモーティブソリューション事業本部長の片岡 健氏は次のように述べた。
「ルネサスは、Hondaの先進的な安全技術の革新に貢献できることを誇りに思います。ルネサスは、Hondaの安全性と信頼性を最も重視した設計理念を共有し、あらゆる量産車に早期に高度な運転支援システムが搭載されるよう、今後も協業を拡大してまいります」

ホンダの四輪事業本部 四輪ものづくりセンター 執行職兼電子制御開発統括部長 玉川 裕氏は次のように述べた。
「ホンダは 交通死亡事故死者ゼロ社会の実現を目指して、安全技術の研究・開発を世界に先駆けて取り組んでいます。ルネサスの車載用に最適化された半導体は、極めて信頼性が高く、ソフトウェアやサポート体制も充実しており、消費電力にも優位性があると考えています。今回の協業拡大をさらなるHonda SENSINGの開発加速や普及拡大につなげていきます」

ルネサスの車載用SoC R-Carは、先進技術のフラッグシップとなるHonda SENSING Eliteにおいて、カメラやミリ波レーダ、レーザーレーダーのセンシング情報ならびに3次元の高精度地図や、全球測位衛星システム(GNSS)の情報を合わせて処理することにより、自車の位置や道路状況を把握し、自動運転のための走路計画をリアルタイムに演算する。また、車載制御用マイコンRH850は、R-Carからの信号を受け取り、アクセル、ブレーキ、ステアリングを高度に制御することにより、運転操作や衝突回避サポートを可能にしている。

グローバルに適用の拡大が期待されるHonda SENSING 360においてルネサスのR-Carは、カメラとミリ波レーダのセンシング情報を処理することにより、360度センシングを可能にし、全方位安全運転支援システムの実現に貢献している。

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