当該機は、コマツの建設機械のなかでも管工事や造園、農畜産など人や樹木・花卉と密接した作業現場で利用されることの多いマイクロショベル「PC01」に、動力源としてHonda Mobile Power Pack e:(モバイルパワーパック イー:Hondaが開発した着脱式可搬バッテリー。以下、着脱式可搬バッテリー)や電動パワーユニット(eGX)を搭載することで電動化を実現した。電動化により、騒音・排熱を大幅に低減できるほか、“排気ゼロ”のため環境に優しく、屋内外問わずどのような作業環境でも快適に作業可能。バッテリーは交換式のため、電池残量が少なくなった際もバッテリーを交換することで、充電を待たずに作業を継続できる。また、低回転でも力を発揮できる電動モーターの採用により、低回転数では現行機以上の掘削性を発揮する。整備面においても、エンジンを搭載していないので、エンジン回りで必要とされていたメンテナンス作業や燃料補給も不要になり、日常の点検・保守作業が大幅に軽減される。
実証実験の試験稼働に協力された顧客からは、バッテリー交換の手軽さや、家庭用100V電源で充電できる利便性、エンジン駆動式のように補給用燃料の準備や給油が不要といった実用面でのメリットを評価されたほか、「現行機よりも力強く感じる」と作業性能でも高く評価されている。今回の市場導入により、まず多くの顧客に電動マイクロショベルをレンタル機として使用してもらうことで、作業性能をはじめ安全性や環境性、利便性を実感、更なる普及を図る。
【主な商品の特徴】
・環境にやさしくパワフルな電動モーターを採用
バッテリー駆動のため、排出ガスとエンジン音がしない。さらに、低回転でも力を発揮できる電動モーターの採用により、回転数にかかわらず安定した力強い作業が可能となり、低回転数では現行機以上のパワーを発揮する。
・着脱式可搬バッテリー Honda Mobile Power Pack e: を採用
バッテリーは交換式でだれでも簡単に交換・充電が可能。作業中に電池残量が少なくなった際もバッテリーを交換することで充電時間を待たずに作業を継続できる。また、充電も専用充電器を家庭用100V電源に接続する仕様のため、電源がある場所であればどこでも手軽に充電が可能。
・コントロールパネルを刷新
新たに当該機専用のシンプルでスタイリッシュなコントロールパネルを採用した。モニター中央にバッテリー残量を大きく表示する。
・らくらくメンテナンス
エンジンを搭載していないため、エンジン回りで必要とされる燃料フィルター清掃をはじめとしたメンテナンス作業や燃料補給も一切不要。また作業機には現行機同様に無給脂ブッシュを採用しているため、グリスでのメンテナンスが不要となり、日常の点検・保守作業が大幅に軽減される。
・コンパクトな車体を継承
バッテリーボックスは機械後部に搭載しているため、現行機の車幅580mmのコンパクトボディーを継承している。重量は軽トラックの最大積載量(350kg)を下回る340kgに抑えた。