「FORBLUE iシリーズ」は、AGCグループが食塩電解事業で培ったイオン交換膜技術をもとに開発した、フッ素系電解質ポリマー溶液であり、自動車用燃料電池の電極や電解質膜に用いられている。AGCの「FORBLUE iシリーズ」は、従来のフッ素系ポリマーと比較し、耐久性やコスト低減効果が高く、既存ポリマーの性能改善を実現した。
電極向け用途では、フッ素ポリマーの独自の設計技術により、電極で触媒として使われている白金の使用量を大幅に低減することを可能とした。これらが評価され、トヨタ自動車の燃料電池車「第2世代MIRAI」の電極にも採用されている。また、電解質膜向け用途では、無加湿で120℃運転でも性能を発揮できるポリマーの開発に成功している。
* 燃料電池開発情報センター(Fuel Cell Development Information Center)
燃料電池の技術開発および燃料電池システムの導入・普及促進を目的とするサービス機関として、1986年7月に設立された学術団体。懸賞同センターの創立30 周年記念事業の一環として2016年に顕彰制度が制定された。